『ヒルナンデス』メンバーで一番距離のあった二人
若林正恭：昨日、初めてだよね、春日さん。『ヒルナンデス』の水曜日の飲み会ね。
春日俊彰：そうね。
若林正恭：全曜日のレギュラーで、南原さんが唯一プライベートで飲んだことがないのが、俺だったんだって。一人だけ。
春日俊彰：ああ、おっしゃってましたな。
若林正恭：俺、大事にしてたのよ、それ。
春日俊彰：大事ってなに？
若林正恭：なんか、一人だけっていいなっていう。なんて言うんだろう、パターンも「水曜メンバーでバーベキュー行きたいな」みたいなこと俺がCM中に言ったら、「本当かよ、お前」みたいな。
春日俊彰：ああ、はいはい。
若林正恭：そういうやりとりがあったから、飲みに行っちゃうとできなくなるから。
春日俊彰：「お前、行かねぇじゃねぇかよ」っていうね。
若林正恭：うん。
春日俊彰：キャラじゃないけど。
若林正恭：なんか心のブスみたいな部分、出ちゃってたね。「私だけ行ってない」みたいな。有名人、キャバクラに来て、私だけ別にテンション上がらないって感じ出す、みたいな。
春日俊彰：はい、はい。
若林正恭：注目のされ方を南原さんに対してしてたのかな。
春日俊彰：うん、そういう…
若林正恭：私だけ行ってない、みたいなのあったのかな。
春日俊彰：特別感っていうか。
若林正恭：特別感が。
春日俊彰：うん。本当は行きたいけどね。
若林正恭：行きたいけど。
親しくなったきっかけ
若林正恭：(南原にオススメされた『黄昏流星群』を読んで)次の週ね。南原さんとメイク室で会って。「南原さん、黄昏流星群、めちゃくちゃ面白いですね」って言ったら、南原さん爆笑してました。
春日俊彰：ほう。
若林正恭：「お前、ひねくれてるからダメかな？」って。最近、「ナナメ」って呼ばれてるんだけど(笑)
春日俊彰：南原さんに？(笑)
若林正恭：「ナナメだからダメだかなって思ったんだけど」「ナナメだから入ったんですかね」って。「何がよかった？」って言われて、俺、メイク室で立ったまま、南原さんメイクしてる横で。
春日俊彰：うん。
若林正恭：「いや、10代20代の恋愛のマンガって、スペックとか駆け引きが、人間ってそうなんだけど、なんか俺、心が苦しくなるんですよ。この男を見限る、そこで『女は心の中でこんなことを考えてるんでござい』って。腰が引けてるとか、男ども。で、引けるし、こっちはちゃんと」って。
春日俊彰：うん。
若林正恭：「だけど、40代、50代の男女の出会いは、10代の時のようなピュアさがあるんですね」って。南原さんに顔超近づけて。
春日俊彰：うん。
若林正恭：南原さんも爆笑して、「そこまでハマると思わなかったよ」って。
春日俊彰：熱量が凄いから。
若林正恭：そしたら、南原さんがベストセレクションみたいなの、南原さんが買ってきてくれて。
春日俊彰：わざわざ？
若林正恭：わざわざよ。それは、また紙袋に入って、「若林、はい」って。「なんですか？」って言ったら、黄昏流星群の別のセレクションが入ってるわけよ。「ありがとうございます」って、また読み始めたら、たまんないんですよ。
春日俊彰：ふふ(笑)
「Amazonです」事件
若林正恭：我々、『ヒルナンデス』の水曜日レギュラー出演させてもらっているんですけどね。
春日俊彰：ええ。
若林正恭：楽屋いたらさ、コンコンっつって。『ヒルナンデス』で挨拶なんかないんじゃない、みんな毎週。前室で会うから。
春日俊彰：ああ、そうね。ゲストの方もね。
若林正恭：「誰だろう？ゲストの方なのかな」と思って、ガチャって開けたら、
南原さんで。
春日俊彰：おお。
若林正恭：南原さんが、紙袋を両手で持って立ってるんですよ。
春日俊彰：自ら？(笑)え？
若林正恭：「あ、おはようございます」って。「どうしました？」って言ったら、南原さんの第一声が、「あの…Amazonです」って言われたんです(笑)
春日俊彰：ふふ(笑)
若林正恭：ほら、『黄昏流星群』の話、したじゃん。
春日俊彰：うん、南原さんから貸していただいて。
若林正恭：俺…マジか？春日に言われて思ったけど、俺、もらってると思ってんのよ。いただいてると思って。コンビニの『黄昏流星群』。貸してるって意識だったりするのかな？
春日俊彰：どうだろ。
若林正恭：でも、南原さんが渡してくれる時は、「若林、これ…」って渡してくれんのよ。返した方がいいのかな？もしかして。
春日俊彰：ああ…
若林正恭：返す感じ出した方がいいのか。
春日俊彰：そうだね？「ありがとうございます」じゃなくて、「あ、ありがとうございます。これ、いつ頃までに？」みたいな。
若林正恭：そしたら、「あげる、あげる」って。でも、返してないのに新しいのが来たから、やっぱりAmazonだよね、それは。
春日俊彰：Amazonは貸出はしてないからね。だったら、TSUTAYAとかになってくるしね。
若林正恭：ゲオとかね。
春日俊彰：そうね(笑)「ゲオです」って入ってきたら、レンタル制度だね(笑)
若林正恭：うん(笑)もらってるのでいいのかな。大丈夫だよね。
春日俊彰：多分ね。
若林正恭：急に思ったわ。いただいてるとばっかり思ってて。コミックだったら、返してると思うのよ。コンビニで売ってるやつだから…それもなんか、失礼な話だなって。
春日俊彰：それなりにお値段するからね。
若林正恭：でも、焦ったわ。「Amazonです」ってことは、ラジオで言って、それが南原さんが聴いたってことかなって繋がるじゃん、頭の中で。
春日俊彰：うん、うん。
若林正恭：「あ、すみません…失礼な言い方しちゃって」って。「いやいや、Amazonだから」って(笑)
春日俊彰：うん(笑)
中堅芸人としての悩みを相談
若林正恭：「40で若い子とも絡むし、先輩もいる」っていう現場が増えてきて。
春日俊彰：まぁ、そうだね。
若林正恭：「結構、今までと全然違うんですよね」なんて話をしてたらさ、それを南原さんに相談っていうか。
春日俊彰：うん。
若林正恭：「ああ、でもそうなるよなぁ」って南原さんが言っててさ。
春日俊彰：まぁ、そういう時期もあっただろうしね。
若林正恭：そう、そう。それで、「なんか毒舌っていうような感じで行きたいんだろうなぁ」って感じたら、そこを潰すのも大人気なく見えちゃうからって思いながら。
春日俊彰：うん。
若林正恭：言われたままで終わると、「なんかタジタジだったから、もっとやってほしかったな」とか、ファンには悪ぃなぁとかも思うけど。
春日俊彰：うん。
若林正恭：むきになっても違うし、とか。「なんか難しいんすよね」みたいな。
春日俊彰：うん。
若林正恭：で、上の人とサンドイッチの場合、一番上の人と、一番若い子がイジり、イジられになると、真ん中ん時にどういうスタンスでもってそれを…とか。一緒になってイジんのか、擁護するのかとかみたいな話を俺、南原さんにしてんのよ。
春日俊彰：おお、はいはい。
若林正恭：そしたらさ、やっぱりこっからは、能と狂言の話になってくんだよね。
春日俊彰：あ、そう？そっちになる？
若林正恭：うん。「ちょうど、お前ぐらいの年かな」みたいな話になって。
春日俊彰：うん。
若林正恭：で、ボケで前衛的なコントをいっぱい作ってきたじゃない、ウンナンって。
春日俊彰：うん。
若林正恭：で、「ボケとツッコミっていう二元論じゃないものってどういうものかな」とか。
春日俊彰：うん。
若林正恭：「色んな新しいこと、新しいことってやってきたのよ」っつってて。
春日俊彰：うん。
若林正恭：で、「もっと新しいことないか、とか考えるじゃん」みたいな。
春日俊彰：うん。
若林正恭：「はい」みたいな。あんみつを食べながら、南原さんはコーヒーを飲んでてね。
春日俊彰：食べなさいよ、(南原おすすめの)ぜんざいを。
若林正恭：ふふ(笑)そしたら「そういうのも全部含めてなんだけど」みたいな。
春日俊彰：うん。
若林正恭：フリとオチがあって、オチの部分の新しさとかセンスでずっと考えてきたのが、なんか番組の企画で、狂言か能をやった時に、フリの部分の奥深さが普遍的にあって。
春日俊彰：うん。
若林正恭：「フリの部分の奥深さっていうものに凄くしっくりきたし、納得したし、これを今一度、勉強したいなと思ったのが40ぐらいかな」みたいなさ。
春日俊彰：へぇ。
若林正恭：南原さんと、そんな話をしててさ。
春日俊彰：へぇ、それは貴重だね。
南原との「初デート」
若林正恭：南原さんと能とか狂言とか、漫画とか小説とか本を貸し合っていく中で。
春日俊彰：うん。
若林正恭：「『ヒルナンデス』のCM中じゃ、話しきれないね」みたいなことになってって。
春日俊彰：うん。
若林正恭：年末、メシ食おうって話になったわけよ。
春日俊彰：ああ、南原さんから誘っていただいた、みたいな。
若林正恭：そう、そう。
春日俊彰：へぇ。
若林正恭：だから、若林と南原さんって、オジサンとオジサンじゃない。
春日俊彰：まぁそうだね。
若林正恭：これ、デートだなって思って。
春日俊彰：うん、まぁ2人っていうのもあるしね。
若林正恭：そういうドキドキの仕方してんのね。
春日俊彰：ああ。
若林正恭：本を貸し合ってさ。
春日俊彰：はい、はい。
若林正恭：「あ、この本面白いって思った」ってさ(笑)
春日俊彰：うん。
若林正恭：「LINEじゃあれだから、会って喋りたいね」ってなってさ(笑)
春日俊彰：うん。
若林正恭：会うみたいな感じ(笑)引きで見たらさ…引きで見たっていうか、どっから見てもオジサンとオジサンなんだけど(笑)
春日俊彰：まぁ、映像的にはね(笑)
若林正恭：そう、そう。でも、話が合う人が少ないって思ってる人間が、話が合う人とこれから話せる直前ってやっぱ、デートなんだなぁって思って。
春日俊彰：たしかにね。
南原とラグビー観戦に行く
若林正恭：いやぁ、凄い。南原さんと見れたのも嬉しい。でも、やっぱ試合中、LINEしたよ、サトミツに。
春日俊彰：ほう。
若林正恭：「サトミツ、俺、今、南原さんと二人でラグビー見てるぞ」って、ハーフタイムに。
春日俊彰：うん。
若林正恭：久我山で、「テレビ出れねぇ」っつって暴れてた男が、信じられないねって。
春日俊彰：うん。
若林正恭：あとね、水卜ちゃんにもLINEしたよ。「俺、今、南原さんとラグビー見てんだけど」って。
春日俊彰：ふふ(笑)
若林正恭：そしたら、「なんか分からないけど、感動してる自分がいる」って返ってきて。
春日俊彰：なんで感動すんだよ(笑)
若林正恭：ふふ(笑)
南原からの「狂言・能の誘い」
若林正恭：先週、ほら南原さんが狂言習うのを勧めてきて。
春日俊彰：ああ、はいはい。
若林正恭：えらいことになってきたって話したじゃん。
春日俊彰：うん。
若林正恭：それも日曜よ、次の日よ。朝起きたらさ、南原さんからLINE来ててさ。
春日俊彰：え？
若林正恭：「ヤッべ…」って思って。
春日俊彰：うん。
若林正恭：「これ、マジか…」って。
春日俊彰：もう絶対そういうことじゃん。
若林正恭：って思って見たら、朝井リョウ君の『スター』って小説があるんだけど、その話をしてて、読んでるっていう話をしてて。
春日俊彰：うん。
若林正恭：その『スター』の感想だったのよ。
春日俊彰：へぇ。
若林正恭：「ああ、よかった…」と思ったら、その感想をズラーって書いてくれてる最後に、「それと、狂言はダンスと歌が苦手でもできますよ」って(笑)
春日俊彰：あれ？届いちゃってるな。
若林正恭：いや、届いちゃってんのよ、しかも日曜にって。
春日俊彰：しかも早ぇ。誰だ？南原さん自らなのかな。
若林正恭：で、水曜日よ。誰かが「言ってましたよ」っていうのを耳にしたのか、南原さんが…で、水曜どうなるのかなって、ずっとヒヤヒヤして、番組自分たちのV流れてたけど、1個も入ってこない、頭野中。
春日俊彰：ふふ(笑)
若林正恭：そしたらね、CM中に南原さんが「若林、狂言やるか？」って。
春日俊彰：おっとっとっと…
若林正恭：ふふ(笑)
春日俊彰：届いてる上に、そっちの流れになってるのね。
若林正恭：「見る専門で」とは言ったんだけど(笑)
春日俊彰：なんだそれ。
若林正恭：でもさ、ラジオ聞いてるっていうのは一回も言われたことないのよ。
春日俊彰：うん。
若林正恭：聞いてはいないのか、聞いていると言わないのか。ちょっと定かではない。
春日俊彰：そうだね。
若林正恭：でも、聞いてるってことはないよなぁ。
春日俊彰：うーん、どうだろうね。
若林正恭：(ウンナン南原は)無理強いは絶対しないの。
春日俊彰：うん、「いいからやれ」っていう感じじゃないんだね。
若林正恭：でもね、ちょくちょくね、俺を褒めてくれることによって、狂言への道を作るね。
春日俊彰：ふふ(笑)
若林正恭：「若林は前から思ってたけどね、声がいい」って言われて、南原さんに。
春日俊彰：ほう。
若林正恭：「そんなわけねぇだろ」って思いながら(笑)
春日俊彰：はっはっはっ(笑)
若林正恭：ふふ(笑)
春日俊彰：絶対言っちゃダメだよ、そんなの。
若林正恭：はっはっはっ(笑)でもね、「え？そうっすか？」って。
春日俊彰：うん、うん。
若林正恭：「若林は声がいいんだよ」って言われて。「どういうことっすか？」って言ったら、「張ってても、ボソッと言ってても、お前の言ってることって聞くだろ」って言われて。
春日俊彰：うん。
若林正恭：「え？そうっすか」って。
春日俊彰：うん、うん。
若林正恭：で、なんかね、「ん？危ないぞ。これ、狂言への罠じゃないか」って思って(笑)
春日俊彰：ふふ(笑)
若林正恭：「言われたことないっすけどね…俺、いぶりがっこ好きなんっすよ」って(笑)
春日俊彰：ふふ(笑)
若林正恭：「僕、歌下手なんですよ」って。「大丈夫。音程が外れてるっていうのは、楽譜があるから音程が外れてるってあるだろ。でも、能や狂言は、楽譜とかじゃないから。声がよかったら、抑揚とかで全然歌下手でもできるんだよ。若林は声がいいからできる」って。
春日俊彰：うん。
若林正恭：でも、さっき青銅さんに聞いたら、「能と狂言でも歌下手な人いる」って。
春日俊彰：ふふ(笑)
南原と映画に
若林正恭：南原さんと映画見に行ったのよ。
春日俊彰：へぇ。
若林正恭：『犬王』っていう。ちょうど、能と狂言が南原さん、本貸し借りしてて。
春日俊彰：うん、うん。
若林正恭：そういう題材の映画があるって言ってて、「『犬王』って知ってます？」「知ってるよ。さっき聞いたばっかりでさ」って、『ヒルナンデス』での会話で。
春日俊彰：うん。
若林正恭：「あれ面白そうだよね。一緒に行こうよ」って。「水曜、何時に空いてる？」「空いてます」って。「その後、メシもどう？」「ああ、ぜひお願いします」って。
春日俊彰：うん。
若林正恭：「また」って。「無理してんじゃないの？『ぜひお願いします』って」って南原さんおっしゃった時、1年目の『たりないふたり』からずっと一緒の新井(秀和)さんってスタッフさんがいるんだけど。
春日俊彰：うん。
若林正恭：新井さんが真ん中、バッと入ってきて、「今の若林さんのリアクションは、マジのやつです」って言って、それですぐにいなくなったの(笑)
春日俊彰：なんだ、その審判みたいな(笑)
若林正恭：で、俺も「今の新井さんが言うように、本当なんですよ」って言って(笑)
春日俊彰：その流れ汲むのね(笑)
若林正恭：『犬王』終わってね、で、その後、ご飯食べ行こうってなるんだけども。
春日俊彰：うん。
若林正恭：南原さんの移動車が映画館の下につけてあってさ。
春日俊彰：ほう。
若林正恭：で、「乗りなよ」って言っていただいて。
春日俊彰：うん。
若林正恭：そしたら、ドア側のドリンクホルダーに、水、ペットボトル。
春日俊彰：うん。
若林正恭：「若林、用意しといたから飲んでいいよ」って用意してくれて。
春日俊彰：へぇ、凄いな。
若林正恭：で、肘掛けの方のドリンクホルダーにさ、ウコンのドリンクがあって。
春日俊彰：へぇ。
若林正恭：ほら、お酒強くないの知っててくれてるから。
春日俊彰：ほう、ほう。
若林正恭：このままメシ食いに行くからって、それも用意してくれてて。
春日俊彰：へぇ。
若林正恭：なんだろう…エスコートされるっていいなぁって思って。
春日俊彰：ふふ(笑)まぁまぁ、そういうことか。先回りというか、考えてくれて。
若林正恭：そうなのよ。
春日俊彰：準備して。
若林正恭：うん。で、お店さ、予約してくれてたみたいで、着いてさ。
春日俊彰：うん。
南原は「親友」
若林正恭：だって俺、南原さん親友だもん。
水卜麻美：え？！マジ？(笑)
若林正恭：うん。
水卜麻美：私も南原さん、親友って言いたい(笑)
若林正恭：はっはっはっ(笑)大先輩で恐れ多いけど、親友と言っていいでしょう、と。「若林が言ってますが」って聞いたら、南原さんのコメントとってきて欲しい。
水卜麻美：ふふ(笑)
若林正恭：南原さん的に、俺ね、絶対「親友」「親友」のカード出ると思う。
水卜麻美：出るかな。
若林正恭：出ると思う！
水卜麻美：うわぁ、でも出そう。
若林正恭：水トちゃんはね、俺、出ないと思う。
