2022年4月12日配信開始のYouTubeチャンネル『RED Chair』の動画にて、電気グルーヴ・ピエール瀧が、目標や夢を持って脇目も振らず人生を突き進もうとすると「傍らに落ちている宝物」を見落としてしまうと語っていた。
ピエール瀧:キャリアも長いっすわ、本当に。目標とか、持ってた?
YOU:ううん。
ピエール瀧:ないよね。
YOU:うん。
ピエール瀧:目標、設定したことなくない?
YOU:ない。ないでしょ?
ピエール瀧:俺もないんだよね。みんななんかさ、夢あった方が良い感じになるじゃない。
YOU:良いってさ、みんな言うじゃん。
ピエール瀧:言うね。
YOU:だから、いつも私は聞くの。「なくちゃいけませんか?」って。
ピエール瀧:うん。
YOU:「夢なくても楽しいんですけど。それでもあった方がいいですか?」って聞くんだけど。
ピエール瀧:まぁね。今日お互い話してて、結局寄り道の産物じゃん、今。
YOU:ふふ(笑)
ピエール瀧:我々。何かこうなりたいっていうわけじゃなくて、フラフラしてた時に、「この茂み何?」って、茂み覗いたりとか。
YOU:そう、そう。
ピエール瀧:フラフラきて、「なんか箱ある。開けてみよう…へぇ」みたいなことをやってたら、こうなったわけじゃない。
YOU:そう。
ピエール瀧:これはこれで、なんかそんな悪くないんじゃない?
YOU:楽しかった。
ピエール瀧:でしょ。でも、夢だったりとか、目標みたいなものっていうの、あった方が気が張っていいとか。
YOU:ああ、進みやすい。
ピエール瀧:自分がブレなくて済みそうだっていう考え方も理解できるんだけどさ。
YOU:分かるよ。
ピエール瀧:目標を持つことは素晴らしいけれども、目標を持つこと…それは夢でもいいんだけど、そこに向かう時に、傍らに落ちてる、色んな花だったり宝石だったりっていうものに、目が行かなくなっちゃうこともあるんじゃないのかなっていうふうには思うんだよね、俺はね。
YOU:若い時は分かんなかったけど。
ピエール瀧:うん。
YOU:性に合ってるんだなって。もう随分長いことやらせていただいてるけど、ずっと楽しいから。
ピエール瀧:うん。一応、自分らしくやっていけてますよっていう。
YOU:そうだね。
ピエール瀧:自分らしく生きてますよっていうことが、振り返れば分かるってことだよね。
YOU:そう、そう。
ピエール瀧:実は「自分らしく生きなさい」って、リアルタイムな瞬間に、それが自分らしいかどうかなんか分からないんだよね。