2024年9月10日配信開始のYouTubeチャンネル『ReHacQ』の動画で、テレビプロデューサー・佐久間宣行が、テレビ東京を後腐れなく良好な関係のまま退職した方法を明かしていた。
佐久間宣行:辞める時の注意点は、とにかく話を通す人を面倒くさい人からちゃんとするっていう。
高橋弘樹:社内の問題ですか。
佐久間宣行:社内の問題。
高橋弘樹:どういう順番でやったんですか?
佐久間宣行:面倒くさいっていうか、一番迷惑かける人から俺は話をしたから。
高橋弘樹:ほう。
佐久間宣行:まず編成局長に話して。
高橋弘樹:番組の枠決めるところですね。
佐久間宣行:に、最初に話して。で、同じ日に人事局長と制作局長全員に話したから。
高橋弘樹:ほう。
佐久間宣行:もうなんか時差があって「聞いてないよ」になるのをやめようと思って。
高橋弘樹:さすがだ、情報の伝達速度ね。
佐久間宣行:うん。だからもう一気に、年明け、年始の仕事初めの時に、俺が辞めることで迷惑かかりそう、かつ情報の伝達が遅れたら色々トラブルがありそうな人に同時に話したの。
高橋弘樹:うん。
佐久間宣行:だから、その1月5日の時点で、各局長は全員知ってる状態で「知ってるよ」ってなったんじゃないかな。
高橋弘樹:そっか、同時に入れるの大事ですね。
佐久間宣行:うん、同時に入れた。
高橋弘樹:同時に入れないとまたね、「アイツ、俺のこと軽視してるのか」ってなるからなぁ。
佐久間宣行:そう。あと同時に上に入れてから、その下の局次長とかに…「まぁ、制作局長には言ったんですけど」って(笑)
高橋弘樹:一応ね。
佐久間宣行:って言ったから…たまに組織であるのがさ、「この話は俺で止めとこう」みたいなことをされるわけ。
高橋弘樹:はい、はい。
佐久間宣行:なんでかって言うと、都合の悪い話だったりするから。
高橋弘樹:なるほど。
佐久間宣行:俺がやめるって、都合の悪い話かもしれないじゃん。
高橋弘樹:うん。
佐久間宣行:要は「まだ説得できるかも」とかと思われるかもしれないじゃん。
高橋弘樹:はい、はい。
佐久間宣行:そうすると、下から順に上げてくと、「俺で止めたら手柄になるかも」ってオジサンが止めたり。
高橋弘樹:なるほど。
佐久間宣行:する可能性があって、情報の伝達がぐちゃぐちゃになるのがヤダな と思ったから。
高橋弘樹:はい。
佐久間宣行:もう全部の局長に一気に入れる、決めました。で、局長から「お前、気持ち変わらないのか。分かりました」で、「一応下と話せ」って言われてる段階で、「って局長に言われたんですけど、局長からはまぁ一応、OKいただいてまして」って。
高橋弘樹:はっはっはっ(笑)
佐久間宣行:って、そうするともう誰も何も言わないから、面倒くさいオジサン発動しないから。
高橋弘樹:そっか。
佐久間宣行:あとは条件の話になるから。
高橋弘樹:その局のナンバー2にもちゃんと入れてたんですね。
佐久間宣行:ナンバー1に入れてからね。ナンバー2に入れてからナンバー1に入れようとすると、間違って伝わるんだよ、大体。
高橋弘樹:そうね。動機の部分とか変えたりするからなぁ。
佐久間宣行:要は、自分が悪くないに変換されちゃうから。
高橋弘樹:はい、はい。
佐久間宣行:自分の管理責任じゃないって、変換されちゃうじゃん。
高橋弘樹:管理責任を削ぐ形で伝達したりね。
佐久間宣行:だからもう、本当に一番迷惑かかる人、一番面倒くさそうな人を同時にトップに入れて、トップっていうか、各部署のトップと台頭に入れて。で、その後「社長に直接言いたいんですけど。社長にこういう形で言おうと思うんですけど、僕一人で言って大丈夫ですか?」っていうお願いをして。
高橋弘樹:ああ。
佐久間宣行:要はだから、失礼な話だけど、誰かを返して伝達すんのがヤダなっていう(笑)
高橋弘樹:また変な風に伝わるから(笑)そっか、佐久間さんだからやめた後も、ちゃんとテレ東とから仕事、凄いもらってるじゃないですか。
佐久間宣行:うん、うん。
高橋弘樹:そういうやめ方の上手さありましたよね。