2022年7月1日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『問わず語りの神田伯山』(毎週金 21:30-22:00)にて、講談師の神田伯山が、是枝裕和監督の映画作品に漂う「是枝臭」が苦手であると語っていた。
神田伯山:映画見に行きましてね、『プラン75』って。これ流行ってる、有名な映画だよね。
で、最初にこの『プラン75』を知ったのが、高田先生の『ビバリー昼ズ』、ニッポン放送のを聞いてて。なんか高田先生が73なんだけど、えらい怒ってんだよ、映画に。
「俺、あと2年しかねぇじゃねぇか」って。とうとう高田先生、発狂したのかなって思って。どうしたんだろうって思ったら、その『プラン75』っていうのが、もちろん架空なんですけど、フィクションなんですよ。
少子高齢化が進んだ日本で、要するに75歳以上の高齢者に自らの最期を選ぶ権利を認め、支援するシステムみたいな。そういうのがあって。
倍賞千恵子さんが主役で、78歳のミチっていう役なんだけど。このミチが、プラン75に応募するかしないか、みたいなさ。そのような話なの。だから、75で安楽死を選ぶかどうか、みたいな。高齢社会で、2025年に、あと2年後には5人に1人が75歳以上になるとか、後期高齢者っていうところの設定なんでしょう。
だから高田先生が「あと2年しかねぇのか」って、フィクションとノンフィクションの違いが分からなくなってきて、先生も。「冗談じゃねぇよ」っつって(笑)
…見たらさ、これが面白いんですよ。いや、いい映画見たなって思った。ただなんかね、予告とかで見て、大体、筋分かりそうじゃん。
ちょっとヤな言い方すると、是枝臭がするっていう。プンプンに是枝臭が漂ってるっていう。ちょっと俺、苦手かなぁっていう。
でも、是枝作品の中でもいい映画っていっぱいあって俺、是枝臭が少ないのは好きなんですよ。…それどういうこと?(笑)「なんだかね」っていう(笑)それがなんか、俺の中で言語化できない是枝臭っていう。