2022年6月13日放送のニッポン放送系のラジオ番組『佐久間宣行の東京ドリームエンターテインメント』にて、テレビプロデューサーの佐久間宣行が、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』は北条義時が闇落ちしていく日本版『ゴッドファーザー』であると指摘していた。
佐久間宣行:今年、一番何が面白いかって言われたら、『鎌倉殿の13人』なんですけど。
東野幸治:ほう。
佐久間宣行:『鎌倉殿の13人』は凄いですよ。鎌倉時代ってやっぱり、容赦なく人が死んでるんですよ。
東野幸治:ああ、それみんな言います。
佐久間宣行:はい。時代なんです、本当に。
東野幸治:はい。
佐久間宣行:どんどん、どんどん亡くなってくんですけど。ほぼ描き方としては、『ゴッドファーザー』です。
東野幸治:ああ、なるほど。
佐久間宣行:要は、そこまで天下に興味がなかった小栗旬さん演じる義時が、徐々に本当に天下を操る、闇落ちしていく話がどんどん進んでいくんですね。
東野幸治:へぇ。で、大泉さんが頼朝なんですよね。
佐久間宣行:頼朝です。で、頼朝の描き方も面白いし、義経の描き方も、今までで言うと、簡単に言ってしまえば「人を殺すことだけ才能がある奴」っていう。
東野幸治:ああ、はいはい。
佐久間宣行:他は無邪気っていうか、サイコパスに近い感じで。
東野幸治:へぇ。
佐久間宣行:その解釈の仕方も凄いし、ここから…15話で上総介って、佐藤浩市さんが亡くなる、殺されるシーンがあるんだけど。
東野幸治:はい。
佐久間宣行:そこの描き方とか凄いですよ。
東野幸治:やっぱり三谷幸喜さんって凄いんですか?
佐久間宣行:いや、三谷さんはずっと凄かったんですけど、今まで歴史物、たとえば『清須会議』とかお好きだったものを、笑いに包んでたんですけど。
東野幸治:はい。
佐久間宣行:でも、今は笑いじゃなくて、容赦なく、残虐に描くためのフリとしての笑いみたいな感じで。
東野幸治:ああ。
佐久間宣行:あんなにひょうきんだった奴がって。笑いがメインじゃなくて、笑いでフリつけといて、感情移入しといて、そいつが容赦なく死ぬみたいな。
東野幸治:ああ、なるほど。そういう深みじゃないですけど。
佐久間宣行:そう、そう。どんどん作風が容赦なくなってきてて。