2022年11月22日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『爆笑問題カーボーイ』(毎週火 25:00-27:00)にて、お笑いコンビ・爆笑問題の太田光が、立川談志の命日に思うその人生について語っていた。
太田光:談志師匠のことを書いたのね。
田中裕二:うん、うん。
太田光:「談志なら」とかあったじゃん。
田中裕二:うん。
太田光:「談志なら今頃、ネタにして」って。俺が統一教会ネタで炎上してた時に。
田中裕二:うん。
太田光:俺も散々怒ったけど。別にそのことを根に持ってるわけじゃないんだけど、そういうことをやっぱり考えちゃうわけだよ、俺も。
田中裕二:うん。
太田光:で、「立川談志」って軽く言うけど、あの人、一言じゃ語れない人だよって思ってて。
田中裕二:うん、うん。
太田光:昨日もさ、そんなことウジウジ、ウジウジ考えながらさ。
田中裕二:うん。
太田光:もうさ、ボロボロ泣いてたんだけど。
田中裕二:なんでだよ(笑)
太田光:分かんないよ(笑)
田中裕二:はっはっはっ(笑)
太田光:泣きはしないけど(笑)
田中裕二:はっはっはっ(笑)なんだよ、それ(笑)
太田光:ただとにかく、今重要だなって思ったの、立川談志。
田中裕二:うん。
太田光:別に重要じゃないけどね。
田中裕二:なんだよ(笑)
太田光:ただ、分析はできないってこと。「分析はできないよね」って話を思ってて。
田中裕二:うん、うん。
太田光:立川談志って人間をだよ、分析したってしょうがないって思うわけ。
田中裕二:うん。
太田光:立川談志がやってたことは間近で目撃してるから。
田中裕二:うん。
太田光:でも、「あの人、こうでした。こういうものです」って、分析なんかとてもじゃないけど言葉で足りるもんじゃないし。
田中裕二:はい。
太田光:そう考えるとね、学問にしちゃうこと。落語も、漫才も、お笑いもなんでもそうだけど、今、学校があって、学問にするじゃない。
田中裕二:うん。
太田光:俺は誰にも教えられるもんじゃないと思うし…お笑いなんて、こんな真面目な話したってしょうがないだろ、バカ野郎って話なんだけど。
田中裕二:どうした?(笑)
太田光:中条きよしだけどね、俺は。今度レコード出ますけどよろしく。
田中裕二:ふふ(笑)
太田光:学問にしちゃうとつまらなくなるっていうか、固定化されちゃう。
田中裕二:はい、はい。
太田光:それは俺の考えよ。俺の考えだけど。
田中裕二:うん。
太田光:本質からズレちゃうと思ってんの。それは『バク問学問』やってた時からずっと言ってんだけど。それでも俺は言葉でさ、だってどうしょうもないから。
田中裕二:そうだよね。
太田光:たとえば、三島由紀夫はなんで最期、割腹自殺したのか。あんだけ言葉が達者だったのに、最期、なんで肉体に頼ったんだって未だに俺は怒ってんだけど。会ったら言ってやろうかと思ってんだけど。
田中裕二:なかなか会えないよね。
太田光:そう考えると、談志師匠がやってきたことって、古典落語と本当格闘して。それは昨日、志の輔さんも言ってたけど、本当に一生格闘してたなって俺は思うのね。
田中裕二:うん。
太田光:元々、談志師匠だってさ、単なる少年だったわけじゃない。
田中裕二:まぁそうだね。
太田光:いつから談志になったかは知らないけど、落語好きな少年だった。
田中裕二:うん、うん。
太田光:落語に心酔していく過程があったわけだよ。
田中裕二:うん。
太田光:談志師匠の若い頃の日記ってあるんだけど、弟子入りした時からだから、その前は分からないんだけど。
田中裕二:うん。
太田光:でも、恐らくさ、志ん生や文楽やさ、あの時代の名人に憧れてさ、寄席に通って。談志師匠にとっては、絶対的なものだったんだよね、古典が。