2019年10月8日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『伊集院光とらじおと』(毎週月-木 8:30-11:00)にて、ザ・クロマニヨンズの甲本ヒロトが、「曲作りは落書きです」と表現した意味を語っていた。
伊集院光:いつもね、僕、今まで間違ってきたのは、ニューアルバム出るからすげぇ楽しみにして、めちゃめちゃ聴くじゃないですか。聴くと、意味が訊きたくなるから。「この詩の意味はなんですか?」とか、「これはどう伝わって欲しいと思って訊いたんですか?」って、前のめりになって2人が黙るっていう(笑)
竹内香苗:ふふ(笑)
伊集院光:歌詞の意味、難しいですよね。意味の話。
甲本ヒロト:それはなんで難しいかって言うと、意味を考えて作ってないから。
伊集院光:ふふ(笑)そうなんです。前、来てもらった時かな。驚愕の「どういう思いで作ってますか?」に対して、「別に思いはない」っていう。それは謎掛けでもなければ、奇をてらった答えでもなくて。「こう伝わって欲しい」みたいなのはないんでしょ?
甲本ヒロト:あの…色々ね、僕、こういう機会があって、色んな人に訊かれるんです。物凄い訊かれるんです。
伊集院光:うん。
甲本ヒロト:マーシーもそうだよね。
真島昌利:うん。
甲本ヒロト:で、そのたびに上手に答えたくて、時々、「あ、いいこと思いついた」って、思いつくこともあるんです。
伊集院光:うん。
甲本ヒロト:その中の一つとして、「落書きなんです」と。子供の頃とか、授業中でも手が勝手に落書きしてた時あるじゃないですか。で、見ると「なんだ?これ」って。
伊集院光:うん。
甲本ヒロト:「あ、でもこれカエルにちょっと似てるから、カエルにしちゃおう」とか。
伊集院光:分かる。
甲本ヒロト:で、「面白いカエルが描けた」って思って、「カエルがハーモニカ吹いてるみたい」って思うと、「じゃあ、このサウンドにハーモニカ入れて」とか。
伊集院光:うん。
甲本ヒロト:最初の一本の線が、次から次に何かを呼んでくるんです。で、その内、今度、自分でも意味を足したりする時はある。でも、それは最初からそれを歌うつもりで作ったんじゃなくて、その線が呼ぶんです。
伊集院光:ああ。長電話してて、メモ帳に変なの描き上がってる時あるじゃないですか。
甲本ヒロト:そう、それそれ。
伊集院光:で、電話切って改めて見て「うわぁ、なんだこれ」って時ありますよね(笑)「間違いなく目はあるが」みたいな。あの感じの面白ぇやつとか、楽しいやつを…楽しい方向になんか伸びそうだなってなれば、楽しい曲に。
甲本ヒロト:なるんです。曲が降ってきたとか、降りてきたっていうのは、最初の一本の線のことなんで。
伊集院光:ああ。
甲本ヒロト:自分でもよく分かってない。でも、その線が降りてこないと、次はないんです。
伊集院光:でも、そこに意味とかが細かくあるかって言ったら…
甲本ヒロト:ない。
伊集院光、甲本ヒロト・真島昌利に「ラジオ聴いてます」と言われて感激「そんな嬉しいことないじゃん」