2020年7月19日配信開始となったYouTube上の「カジサック KAJISAC」チャンネル動画の芸人トーク企画で、お笑いコンビ・ナインティナインの矢部浩之が出演し、「岡村隆史がボケるためのフリとなる」という自分の立ち位置に気づいた瞬間について語っていた。
矢部浩之:(自分もボケて面白くなければいけないと思っていたのが間違いであると気づいた)きっかけがあって。
カジサック:聴きたいです。
矢部浩之:それは、『さんまのスポーツするぞ』っていう特番があって、フジテレビで。
カジサック:はい。
矢部浩之:その時に、今田さんはおるし、さんまさんがおるし。
カジサック:はい。
矢部浩之:で、相方がもう、「ボケな、ボケな」っていうプレッシャーで。俺も「なんか結果出さな」と思ったけど、答え、見つからずで。
カジサック:うん。
矢部浩之:で、ある日、フリースローがあったの。フリースローがあって、相方は「ボケな」って。逆に言うと、絶対入れたらアカンっていう。
カジサック:うん。
矢部浩之:逆に俺は何があんねん、と思った時に、もうおかしなって。綺麗に決めてん。
カジサック:スパーンっと。
矢部浩之:決めにいって。どうなんのかなって思って(笑)
カジサック:もうとりあえずエエわって。
矢部浩之:ヘタしたら無視されるかも分からんし(笑)
カジサック:はい。
矢部浩之:で、綺麗に入ったら、それが結構、いいゲームになってて、追い込まれてて。俺が入れて盛り上がって。
カジサック:ああ。
矢部浩之:芸人チームが逆転したの。
カジサック:はい、はい。
矢部浩之:ほんなら、俺、初めてアップになったの。
カジサック:ああ、今までは岡村さんばっかりやったのに。
矢部浩之:そう。岡村さん、今田さん、さんまさんやったのに。
カジサック:はい、はい。
矢部浩之:俺がアップなって。「あ、アップなった!」って思って、カメラに向かってビックリしてんねん(笑)
カジサック:はっはっはっ(笑)
矢部浩之:22~3ぐらいの時に(笑)
カジサック:はっはっはっ(笑)
矢部浩之:アップになったことにビックリしてて。
カジサック:はい。
矢部浩之:「どうしたらエエんやろ?」って思って、その瞬間、やっぱり凄いよ。今田さんがボーンって入ってきて。
カジサック:え?
矢部浩之:「ウチの後輩です!今、入れたん」みたいな。それで盛り上がって。で、相方がバッて入ってきて、「ウチの相方です!今、入れたん。凄いでしょ!」って。
カジサック:ああ、良い連携プレイ。
矢部浩之:ほんならさんまさんがバーンって入ってきて、「これ、俺の番組です!」って。
カジサック:オチですよね。
矢部浩之:オチ。すげぇって思って。でも、何も笑いとれてへんけど、「存在した」と思って、初めて。自分が、矢部が。
カジサック:ああ!
矢部浩之:テレビで、矢部が存在したと思えて、めっちゃ嬉しかったの。
カジサック:うわぁ、なるほど。こういうやり方、出方もあるんだなって、そこで初めて知ったってことですよね?
矢部浩之:そうやな。そっから、「あ、相方を面白くしたらエエんや」って思えた。
カジサック:ああ!それまでは、二人が面白くないと、と。
矢部浩之:そう。だから、シュートが振りで、相方が一個そこで入れたから。
カジサック:はい。
矢部浩之:笑い一個とれたから。「俺は、振りでエエねや」って思って、そっからもうスッキリした。