2023年3月7日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『爆笑問題カーボーイ』(毎週火 25:00-27:00)にて、お笑いコンビ・爆笑問題の太田光が、オードリー・若林正恭のエッセイ集『ナナメの夕暮れ』を読んで、改めて「コイツは芸人しかできないって思った」と語っていた。
太田光:若林の『ナナメの夕暮れ』ってエッセイ集があんのよ。
田中裕二:若林の?
太田光:若林の。これがさ、まぁアイツのさ…アイツ、みんなが好きなことを好きだと思えないとかさ。
田中裕二:うん。
太田光:そういうところがあるっていうので、自分でそれを何とかしようとするわけ。
田中裕二:うん、うん。
太田光:たとえば、六本木のイルミネーションとか、みんな綺麗って言ってるけど、全然綺麗と思えない、俺はおかしいんじゃないかとか。
田中裕二:うん。
太田光:でも、向こうの方がおかしいんじゃないかとか、とにかく悩むの。
田中裕二:はい。
太田光:で、アイツさ、小学生の時に注射怖くて、泣いてできなかったんだって。
田中裕二:ああ、そう。
太田光:で、別の日に病院で一人だけ受けたりして、情けないんだよアイツ。
田中裕二:お前だよ(笑)お前は今でもそうじゃねぇかよ(笑)
太田光:で、なんとか普通にって思って、女の子ととにかく一緒にいられないとか、飲み会が嫌だとかさ、そういうので悩むわけ。それで悶々としてる中で、ある友達に「女の子と会話してても、全然面白くないんだけどどうすればいいだろう?」って言ったらさ、「それはね、自分のことなんか考えるな」と。
田中裕二:うん。
太田光:「とにかく女の子を楽しませることだけを考えろ、自分を殺して」って言われて、その通りに しようとして、週1回ぐらい会う女の子に会って。
田中裕二:うん。
太田光:で、その子が指輪買いたいっつうからね、銀座かなんかのね、デパートかなんか行って選びに行くんだけど、段々、自分がそんなところにいること自体が、いたたまれなくなって。
田中裕二:うん。
太田光:そしたら、店員さんにお姉さんに、「何かお探しですか?」って声かけられる。この「何かを探しですか?」って声かけられた瞬間に、涙が溢れ出てきて。
田中裕二:え?マジで?(笑)
太田光:部屋の隅に行って、おいおい泣いたっていうんだよ。
田中裕二:へぇ。
太田光:どうかしてるだろ?
田中裕二:ふふ(笑)
太田光:でも、そういう奴なんだよ、アイツは。「コイツは芸人しかできない」って俺は思った。
田中裕二:うん。