2022年8月22日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『伊集院光 深夜の馬鹿力』(毎週月 25:00-27:00)にて、お笑い芸人・伊集院光が、クワバタオハラ・くわばたりえの「帯の昼間のラジオほど楽な仕事はない」発言に思うことについて語っていた。
伊集院光:家でテレビつけっぱなしでさ。部屋、片付けたりしててさ。で、今週、気づいたこといつもさ、くだらない話ばっかりしてるけど。
ラジオについて、気づいたんですよ。もう何年目ですか。19歳でラジオ始めて。54歳の今、気づいたんですよ。
テレビつけっぱなしにしてたら、さんまさんのやってる『ホンマでっかTV』っていう。まぁ、本当かどうか分からないけども、「こんな説ありますよ」みたいのを、オモシロおかしくしてて。
で、子育て大変スペシャルみたいなやつじゃないかな、途中からぼんやり見てたから、よく分かんないけど。クワバタオハラのくわばたりえと、森三中の大島さんあたりが席の真ん中にいて、さんまさんが軽口言ったりとか。あと、脳科学者の人とかが、「脳科学的にはこうですよ」って言って、くわばたとやりあいになったりして。
そしたら、「本当に子育て大変です」と。で、主婦業と芸人、特に芸人社会は男社会の色が強いから、本当に大変だって話になって。「なるほどな」っていう。「なるほど、そう思うよ」って。
で、自分もさ、カミさんが実家行ってる間さ、家事の真似事みたいなのをするからさ、「結構大変なんだな、これ」みたいなことも分かってる時期だから、「なるほどね」って。ましてや子育てって凄ぇな、みたいになってるんだけど。
その話の流れの中で、「とにかくロケが押すのがキツイ」って話になって。「ロケが押すと、子供を迎え行ったり、子供の晩御飯を作って食べさせなきゃいけないから」って。で、ニッチェのブスな方いるじゃないですか(笑)
…それはさ、俺が悪いこと言ったみたいになってるけども、お前の心の中にいるやつだからさ。お前の心の中のやつと戦えばいいじゃん、それは。一緒じゃん、俺と。
でいて、「最近、相方が子供できてから、ロケを巻こう、巻こうとしてるのがよくない」みたいな話から、大島さんとくわばたさんが「押す仕事、絶対イヤだ」みたいな話になった上で、最終的にくわばたりえが、「だから、昼間のラジオが一番楽」って話になってって。
「化粧しなくていいし、生放送だから絶対早く終わるやん」って。「帯の昼間のラジオほど、楽な仕事はないわぁ」って。「やりたい」って盛り上がってるわけ。その時に、「…そうだな」っていう(笑)
前々から薄々気づいてるんですけど、俺はなんでも一生懸命凝りたい。一生懸命は良い言葉過ぎるな…とにかく、凝ってないと気が済まない。凝ってないと気が済まないし、何かコーナーを作るにしても、理由がないと気が済まないようなところがあるわけ。
でいて、何代か遡ると、安土桃山時代に、俺が多分、ラジオパーソナリティを殺してるんだと思うんですよ(笑)でいて、その安土桃山時代のラジオパーソナリティが、もう7代祟る、と。その祟りのせいで、ラジオを執念深く微に入り細に入り作ってっちゃうっていう。
で、本心から、「どういうラジオが良いラジオですか?」って聞かれると、そこが全然分かんないんだ、と。毎日、毎日、ネタ選びをして、「これをこういう順番に読もう」みたいなことを考えたりとか、「このコーナー、こういう転がり方すると、こう面白くなるんじゃないか。いや、思った以上にこう転がったな」みたいなことじゃなくて。
たとえば、じゃあ凄い人気のアイドルちゃんが、ハードスケジュールの中で、ラジオをやってる途中で寝ちゃいましたって言ったら、聞くじゃん。眠気と戦ってる結果、結局寝ちゃうラジオは絶対聞くよ。
って考えていくとないのよ。ラジオの面白いなんて形はないどころか、最近気づいたのは、俺のやり方って間違ってるっていうか…間違ってはいねぇよ。誰と戦ってんだよ(笑)結果は出してきたつもりですけどね。