2022年8月8日放送のニッポン放送系のラジオ番組『千原兄弟のオールナイトニッポン』にて、お笑い芸人・千原ジュニアが、『トップガン マーヴェリック』を上映する映画館で起きた奇跡のようなエピソードを語っていた。
千原ジュニア:知り合いが『トップガン』を見に行く、と。
千原せいじ:うん。
千原ジュニア:30ぐらいかな。で、遅れたんやって、上映時間に。
千原せいじ:はい。
千原ジュニア:遅れてんのに、ビール買って。急いで入ればいいのに、ビール買って。で、一番後ろの席やねんけど、ちょうど真ん中なんやって。
千原せいじ:うん。
千原ジュニア:で、始まってんのに、ビール片手に暗い中、「すみません、すみません」って言うて。舌打ち、何発かかまされながら。
千原せいじ:それはそうや。
千原ジュニア:で、やっと自分の席に着くっていうところの足元に、隣の人がカバン置いてはったんやて。
千原せいじ:はい、はい。
千原ジュニア:それ引っかかって、前座ってるおっちゃんに、ビール頭から全部かけたんやって。
千原せいじ:うん。
千原ジュニア:ほんなら、「テメェ、この野郎!何してんだよ!」って。いきなり暗闇の中でさ、冷たい液体をバッサーって。
千原せいじ:それは怖い、めちゃくちゃ怖い。
千原ジュニア:「テメェ、この野郎!何してんだよ!」「すみません、すみません…」「すみませんじゃねぇだろ、この野郎!」って言うてるけど、あれ、冒頭からクライマックスみたいな。トム・クルーズがマッハ10出せるかどうか、みたいなところやん。
千原せいじ:そう。
千原ジュニア:「テメェ、この野郎!何してくれてんだよ!」って。で、トム・クルーズがマッハ7、8、9…ってなってる。で、そのまま見る感じになってんって。
千原せいじ:へぇ(笑)
千原ジュニア:でも、かけた方は「最悪やこれ、映画終わった後、どうなん」みたいな。
千原せいじ:うん、うん。
千原ジュニア:「でも、見るしかないか」みたいなことでずっと見てたら、結構、ビール出てくるやん(笑)
千原せいじ:無茶苦茶出てくるよ(笑)
千原ジュニア:結構ビール出てくるやん(笑)「またビール飲むシーンかい」みたいな(笑)ビールからなんとか離れたいのに、要所要所でビール出てくる。
千原せいじ:うん。
千原ジュニア:「なんやねん」って思いながら、「早よ終わって欲しい」「いやいや、逆に終わって欲しくない。終わったら俺、どうなんねやろ」って感じになってくるんやって。
千原せいじ:うん。
千原ジュニア:ほんでまぁ結局、トム・クルーズが色んな奴を救って、無事ミッションクリア。で、グータッチしてエンディング、スタッフロール流れる。「終わってもうた…」って、明るくなった。で、どうしようって思ってパッて見たら、そのおっちゃん、号泣してんねんって。
千原せいじ:ああ。
千原ジュニア:大号泣で、「え?」って思って。「先程はすみませんでした」って言うたら、そのおっちゃん、バッと立って、「もう乾いたよ」って言うて、グータッチされたんやって(笑)
千原せいじ:はっはっはっ(笑)凄いな!
千原ジュニア:だから、映画の中だけでは飽き足らず、映画館でもトム・クルーズは一人の青年を救ってるわけ。
千原せいじ:凄い!
千原ジュニア:これだからホンマにいい映画で。多分、そこから俺の推測やけど、ホンマにせいじみたいに、あの頃、青年やった時に見た、30年後、おっさんになって見た。ほんなら、青年にビールかけられた。
千原せいじ:うん。
千原ジュニア:腹は立つけれども、楽しみに楽しみにして、30年かけてやっとっていうのが始まって、今、途中で出るわけにはいかん、で、見たらめちゃくちゃ感動して泣いた。
千原せいじ:うん。
千原ジュニア:「もう乾いてる、いいよ」で、グータッチっていうことなんやろうけど。