2020年5月5日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『伊集院光とらじおと』(毎週月-木 8:30-11:00)にて、お笑い芸人・伊集院光が、ナインティナイン・岡村隆史の「コロナと風俗嬢」発言のように、非常事態で「みんながピリピリ」して深夜ラジオ番組での発言により「怒られるんじゃないか」と心配していると語っていた。
三遊亭円楽:やっぱりね、平時のものだよな。落語とか、演芸ってのは。
伊集院光:うん、なるほど。
三遊亭円楽:どっかで話したけども、安政の大地震の後ね、首都直下でもって、大変に焼け出されたりいろんなことでもって、江戸の庶民がさ、避難したわけだよ。
伊集院光:はい。
三遊亭円楽:でも、幕府が設置した避難所に1週間しかいなかったのね。
伊集院光:うん。
三遊亭円楽:やっぱりみんな自分のところに戻って、バラック建てて、生活を元へ戻してったわけだよ。
伊集院光:うん。
三遊亭円楽:で、1年経つと、江戸の御府内に寄席が1500軒になるんだよ、20倍ぐらいになっちゃう。
伊集院光:ほう、はい。
三遊亭円楽:それは色々、軍談席とか浄瑠璃席とか色んなものが入ってたけどね。つまりね、落ち着いてね、疲れ切って、ほっとした時に、「ああ、やっぱり笑いてぇ」ってなるんだな。
伊集院光:なるほど。まずは食うことがしっかりした後に。
三遊亭円楽:そう、そう。今、何も見えないじゃない、先が。
伊集院光:だから凄い思うのは、特に僕なんか深夜のラジオ番組なんかくだらないことばっかり言ってて。
三遊亭円楽:うん。
伊集院光:今、やっぱりみんなピリピリしてる時じゃないですか。
三遊亭円楽:うん。
伊集院光:だからそういう不謹慎なこと、くだらないことを言って、怒られるんじゃないかって意識がちょっと強くて。
三遊亭円楽:また、日本人は揚げ足取りになっちゃったから。
伊集院光:うん。
三遊亭円楽:「アイツはこう言った」とかね。今までは聞き流してくれたことにも、ピリピリし始めんだよ。
伊集院光:そう考えると師匠、おっしゃる通り、笑いは余裕あってのものですね。
三遊亭円楽:そうだよ。食えない人がさ、笑ってられねぇじゃねぇ。
伊集院光:ですねぇ。
三遊亭円楽:だから我々は失礼だけどもさ、やっぱりみんなが平均になった時、あるいは平均に向かいたい時、リセット、リスタートした時に出番があんじゃねぇかな。