2023年11月18日放送のTOKYO FMのラジオ番組『川島明 そもそもの話』(毎週土 17:00-17:55)にて、放送作家・鈴木おさむが、SMAP謝罪会見から解散に至るまでの『SMAP×SMAP』の裏側について語っていた。
川島明:2016年、盟友SMAPが解散という決断をしました。
鈴木おさむ:うん、そうですね。
川島明:正直、これはどういった気持ちになってました?
鈴木おさむ:やっぱこう…僕、去年、小説(『20160118』)でも書いたんですけど。
川島明:はい。
鈴木おさむ:まぁ、謝罪会見っていうものを…まぁ、結果自分が構成というか、書いてああいう風にならなきゃいけないものになって、放送された時に…
川島明:うん。
鈴木おさむ:まず、あの時に本当に辞めようかなと思って。
川島明:ほう。
鈴木おさむ:あんなものを…誰が見ても悲しいじゃないですか。
川島明:はい、辛かったですね。
鈴木おさむ:うん、辛いものを放送されて。しかも凄いんですよ、あれ。10時から放送してんのに、その素材がその後の報道ステーションで流れてるんですよ。
川島明:他局やし。
鈴木おさむ:他局で。でも、そのぐらいもうバラエティじゃない、と。
川島明:うん。
鈴木おさむ:それをなんかまぁ一緒にやってた、悲しい、バラバラになる瞬間。まぁ、あそこで謝罪して一つになったとは言えども、そうじゃない感じも分かるし。
川島明:実はね。
鈴木おさむ:そう。で、やっぱ辛くて。あそこから1年間、結果番組やってるじゃないですか。
川島明:はい。
鈴木おさむ:やっぱりなんかこう…なかなか現場でみんな笑顔もないし。
川島明:まぁ、元には戻れない。
鈴木おさむ:元には戻れないっていうのを1年間やった時に、凄いしんどいですよね、スタッフ全員。
川島明:全員が笑顔になれない。
鈴木おさむ:全員が。本人たちもなれないし、笑顔になれないってなった時に。それで、まぁ8月に解散になるって聞いて。で、年内で番組が終わりますて言った時に、これはまた最後、4時間半スペシャルなわけですよね。
川島明:はい、はい。
鈴木おさむ:今までの素材を全部流そうと。
川島明:はい。
鈴木おさむ:で、今までのもの。だから、森君が辞める時の素材も、もうNGがないです、と。事務所からしたら。
川島明:出し切ろう、と。
鈴木おさむ:出し切ろうっつって、出すんですよ。でも、まぁ新しく素材があるとしたら、最後に歌った『世界に一つだけの花』を。みんなで歌ったね、10何分。
川島明:いやぁ、思い出すなぁ。
鈴木おさむ:で、あとスタッフさんと一人ずつ写真撮ってる。
川島明:うん。
鈴木おさむ:あれ、僕裏で見てて、写真取り出した時に、「ここも使おう」ってその場で決めたんですよ。
川島明:なるほど。
鈴木おさむ:ここのドキュメンタリー、スタッフが凄いいい顔してたんで。
川島明:最後ですからね。
鈴木おさむ:で、やって。SMAPが笑顔だったんですよね。
川島明:最後の最後は。
鈴木おさむ:久々の。なんで、「ここは使おう」っつってやったんですけど。で、12月26日にそれを放送することになったんですけど。
川島明:はい。
鈴木おさむ:最後に、僕がそれ言い出したんですけど、「枠を生でやろう」っつったんですよ。
川島明:あ、あれ鈴木さんの提案だったんですか。
鈴木おさむ:はい。で、西山喜久恵さんに頼んで、ファックスを募集して。枠を生でやって。みんなで募集して…まぁほとんどVですよ。
川島明:はい。
鈴木おさむ:けど、みんなでそのファックスをペタペタスタジオに張ってこうっていう案だったんですけど。
川島明:うん。
鈴木おさむ:まぁ、これに対して批判する人もいたんですけど。僕の中では、最後の奇跡を信じてたんですよね。
川島明:ああ、なるほど。
鈴木おさむ:「誰か来ないかな」って(笑)
川島明:ここで繋がってくるわけだ、軌跡の余白。
鈴木おさむ:奇跡の余白で。今まで彼らに奇跡を期待してたから。最後に「奇跡起きないかな」っていうことで。結果来なかったんですけど。
川島明:はい。
鈴木おさむ:僕は、絶対に彼らはテレビの前で見てたと思うし、色々感じてたと思うんです。
川島明:そうですね。
鈴木おさむ:でも、僕らはそれを信じて最後まで作りたいと思って、最後、生でやったんですよね。