2020年6月27日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『久米宏ラジオなんですけど』(毎週土 13:00-14:55)にて、お笑い芸人・伊集院光が、フリーキャスター・久米宏と考え方を異にして嫌いつつも「それでもラジオ番組を続けて欲しい」と密かに思っている人がいて欲しいと語っていた。
伊集院光:俺、この今、ラジオ聴いてる人の中で、凄くこういう人がいて欲しいって人間像があるんです。
久米宏:はい。
伊集院光:今まで、久米さんのことが大嫌いで大嫌いで、久米さんがなにか言うたびに、「アイツのせいで日本がダメになるし、アイツは日本の敵だ」って言ってた人の中に…
久米宏:多い。
伊集院光:「それでも存在してて欲しい」って人がどれぐらいいるかです。その人の考え方は、尊重します。
久米宏:うん。
伊集院光:「大嫌いな奴がいた上で、そいつを論破する考え方をしっかり持っていたい」って人が、何人かに一人いて欲しいと思ってて。
久米宏:うん。
伊集院光:「やめちまえ」って言うけど、「本当にやめんなよ、バカタレが」って思ってる人が、どれぐらいいるのか。そういう人がいてくれるなら、耐えられます。どんなにネットで自分が言った発言が今後、誹謗中傷されても。
久米宏:うん。
伊集院光:その人は、敵ではないって思うんで。今って、考え方が逆の人は、敵じゃないですか。
久米宏:うん。
伊集院光:考え方、ヘタすればちょっとでも違う人は敵じゃないですか。久米さん、いっぱいそういう意味じゃ、考え方逆の人いるけど、その方たちは、聴いてなお文句をずっと書いてきたと思うんです、SNSにもメールにも書いてきたと思うんですけど。
久米宏:うん。
伊集院光:その人たちの中に、ほんの一人でもいいです。「なにもやめることはない」っていう。「久米宏、俺と考え方が違う」って言ってること、この全パッケージで、僕のラジオとの付き合い方だっていう人、いてくれないと。
久米宏:僕ね、人に嫌われることは覚悟したんですね、この業界に入った瞬間に。
伊集院光:はい。
久米宏:それはしょうがない、と。みんなから好かれるようじゃどうしょうもない。
伊集院光:むしろ、はい。
久米宏:嫌われるのはしょうがない、もしかしたら憎まれるかもしれないし。脅迫状もいっぱいいただきましたけど。
伊集院光:うん。
久米宏:多分ね、いくら嫌われても構わないっていうのはね、それに対する逃げの一つがね、最初の話ですね。「どうせ俺はチンピラだよ」っていうね。
伊集院光:うん。
久米宏:多分、そうだと思うの。それ、僕の逃げの手だと。「どうせ俺はチンピラなんだから」と、嫌われようが、大げさな話をすれば殺されようがね、構わないんだ、と。
伊集院光:うん。
久米宏:「俺はチンピラなんだから」っていうのはね、嫌われることに対する僕の言ってみれば反論だったんです。
伊集院光:はい、はい。
久米宏:逃げ道だったのかもしれないね、今にして思えば。