2025年10月20日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『伊集院光 深夜の馬鹿力』(毎週月 25:00-27:00)にて、お笑い芸人・伊集院光が、『家、ついて行ってイイですか？』の取材ディレクターと「罪悪感を共有」する不思議な回について語っていた。
リスナーメール：最近見たテレビ番組で、特に面白かった番組はありましたか？
伊集院光：あ、これは何週か前の『家、ついて行ってイイですか？』って、テレ東の夜の繁華街とか行って、遅い時間に「タクシー代を面倒見るから、ウチついてっていいですか？」って言って。
で、その人の家に行って、その人となりを探ってくるっていう番組なんですけど。まぁ、これが僕は好きなんですよね。矢作君、ビビるの大木がVTRを見たり、リアクションしたりする役なんですけど。
今までも数々、相当のもんがあったんですけど。こんなこと…これ、最後までちゃんと聞いて、誤解のないように聞いて。最初、街角でピンク色のフリフリを着て、多分ツインテールかなんかしている、アイドルの格好をしている、見た感じちょっと年齢がかなりベテランの域に達している方、女性が出てきて。
で、「家、ついて行っていいですか？」って。なんか劇団かなんかをやってて、「ついてっていいですよ」ってなるわけ、ディレクターが体当たり取材で。で、車の中で、タクシー移動をする途中で、ずっとそこまで年齢が不詳でわかんないんだけど。
「おいくつなんですか？」っていう話をするの。そしたら、「37歳です」って言うんだけど。これ、正直な俺の気持ち、もう多分ディレクターの気持ちも、「それ、もっと行ってるでしょ」っていう。
ヘタしたら、俺とそんな年変わんないんじゃないかなっていう。凄くお化粧とかもいっぱいしてるし、可愛い格好もしてるんだけど、「じゃないの？」みたいな。で ちょっとそういう意味では、そこのところを色々話を聞きながら、面白い話の展開にはなるだろうって期待を。ちょっと意地悪な展開の期待を俺もしたし、ディレクターも多分しただろうなって思うんだ。
だって、やっぱ変わってる人なら、変わってる人なほど「こんな変わってる人がいるんだ」って人となりになってくから。で、変わってるは変わってんだよね。今までのその地下アイドル活動の中で…地下なのか、マイナーアイドルなのかわかんないけど、その活動の中で、シングル曲をB’zより出してるっていう(笑)1000曲ぐらい、やたら出してる人だったりとか、やたら明るかったりとかするんだけど。
最後の最後に来て、年齢の話になってくんだけど。実は大病をして何度も手術をしてるから、そういう感じに…普通にいわゆる平均的に健康な暮らしをしてた人よりも、体にダメージとかが残るから、年をとって見えるんだってなった時の。なんかわかんないけど、とても悪いことをした感じっていう。
なんて言ったらいいのかな。テレビのそのディレクターと、全くシンクロして興味がシンクロしちゃってるから。自分も悪いことを考えたことを、認めざる得ない感じっていうか。不思議なテレビ体験っていうのかな。
そんなにテレビに…そのね、ディレクターの作り方みたいのは、正直に多分自分の罪を隠さずに作って、ちゃんとその人は明るく、笑い飛ばしてくれてるんだけど。何かそのこんなにテレビの中でインタビューしてる人と、シンクロして見ることってあるんだ、と思って。
なんか分かんないけど、本当に心からその人がいつか、アイドルとしてプロ野球の始球式をやりたいとか、もう夢の夢だけど紅白出たいって話してる時に、なんかそのそういう目で見ちゃった分もあるから、なんか凄い「頑張れ」って思っちゃって。不思議な体験をした。
