2019年10月22日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『爆笑問題カーボーイ』(毎週火 25:00-27:00)にて、お笑いコンビ・爆笑問題の太田光が、オードリー・若林正恭や田中裕二らを「殺してしまう」夢を見て絶望的な気持ちで目覚めたと告白していた。
太田光:俺、夢見てね。はっきりとした夢、明確な。
田中裕二:うん。
太田光:しかも悪夢。物凄い悪夢で。
田中裕二:どんなの?悪夢って。
太田光:俺、辛くて目が覚めたんだぜ。
田中裕二:ああ、そう。なかなかないね。
太田光:絶望して目が覚めたんだぜ、俺。
田中裕二:じゃあ、夢だったって分かって嬉しかったでしょ。
太田光:しばらく起きてから落ち込んでたくらい。1分ぐらい、分かってないから。「これで俺、終わったな」って思って。
田中裕二:どんな悪夢なの?
太田光:どっかのアパートで。それこそ学生時代に泊まってたような、友達の家の6畳間。雑然としてるんだよ。そこでなぜか、俺が靴履いてんだよな。その靴の電飾が…夜走る人のための電飾みたいなので。
田中裕二:はい、はい。
太田光:ピカピカピカって、靴が光ってて。それがショートしちゃって、火花散っちゃうの。
田中裕二:うん。
太田光:で、座敷だから紙とか置いてあって、燃え移っちゃうの。で、向こうみたらノートパソコンがあって。
田中裕二:うん。
太田光:ノートパソコン、調子悪いんだよ。キーボードが…
田中裕二:高崎でもダメ?
太田光:高崎でも「ちょっとダメですね」って。「T」って押すと、「っっっ」って。
田中裕二:うん。
太田光:で、ノートパソコンが向こうにあるわけ。で、火が燃えてて。何人かいるんだけど。
田中裕二:うん。
太田光:「やべぇ」って思うんだけど。俺、小説がもう書き上がりそうなんだよね、実際な話。あそこに水をかけると、パソコンが水浸しになってイヤだなって思って。
田中裕二:うん。
太田光:「バカ、大丈夫だよ」って言うと、周りも「太田さん」みたいな感じになるんだよ。
田中裕二:火を消さなきゃ、みたいな雰囲気だけど。
太田光:なるんだけど、「やめろ、パソコンがダメになる」って。
田中裕二:ダメ、ダメ。
太田光:でも、さすがにダメで、しょうがないからペットボトルの水かなんかかけんだよ。そうするとパソコンが水浸しになってさ、「うわ、せっかく2年か3年かけて書いた小説が…ハードディスクとかどうなってんだろ」って思って。
田中裕二:うん。
太田光:火は収まるけど、「うわぁ…」って。で、それで火が消しきれてなくて、もう一回火が出ちゃうんだよ。
田中裕二:うん。
太田光:俺も「燃えろ、燃えろ」みたいなそういう態度になってるわけ。
田中裕二:やけになってる感じね。ありそうでね。
太田光:「消さなきゃダメですよ」って言ったら、結構、部屋中燃えちゃって。
田中裕二:火事だからね。
太田光:で、消火器でみんな消すんだよ。
田中裕二:最初からそうすればいい(笑)バカだ、二回も夢の中とはいえ(笑)
太田光:はっはっはっ(笑)で、部屋ダメになっちゃったと思って。
田中裕二:うん、うん。
太田光:それでさ、萩がいんだよね。
爆笑問題・太田、「肝臓・腎臓同時移植」を経験した元キリングセンス萩原正人の一言に驚く「僕の体の中に、2人の人間がいる」
「太田さん、大丈夫ですよ。これでもし芸能界で食えなくなっても、別に食ってく方法はいくらでもあるし。僕を見てください」って言うんだよ。
田中裕二:うん。
太田光:「バカか、お前!」って。「お前さ、ボヤになって今消しただろ。こんなもんで芸能界でダメになるなんてことは…お前、本当分かってないよな、そういうこと」って。
田中裕二:はっはっはっ(笑)
太田光:「お前、芸能界にいないからそういう感覚分かんないんだよね」って。
田中裕二:ボヤになったことでってね。
太田光:で、俺は自分の家に帰るんだよね(笑)
田中裕二:誰の家だったんだろうな(笑)分かんない、夢ってそういうもんだからね(笑)
太田光:で、帰ったら、ふと気がつくんだよ。若林がいたの。
田中裕二:ああ、オードリーの?
太田光:うん。部屋の中に。若林の部屋だったかなって思うんだよ。で、「ヤベェ」って思って。っていうのも、若林が焼け死んでるの。
田中裕二:はっはっはっ(笑)マジで?(笑)それはダメだよ、芸能界終わるわ(笑)
太田光:でしょ。そうなんだよ。それで、俺、それがすっかり抜けてて。
田中裕二:そんなことが抜けちゃう?(笑)
太田光:萩はそのことを言ってたんだって。
田中裕二:はっはっはっ(笑)萩も言えばいいじゃねぇか(笑)
太田光:萩は「あっ…」って思ったんだって気がつくわけ。「太田さん、これを隠そうとしてる」って、萩は思ったんだろうなって。
田中裕二:なるほど、そういうことね。若林(笑)
太田光:俺はただ、若林のことを見えてなかっただけなんだよ。
田中裕二:可哀想に、若林(笑)
太田光:可哀想でしょ。で、俺はヤベェって思って。「なるほど、これは芸能界終わるわ」って思うわけ。
田中裕二:うん。
太田光:思うんだけど、同時に、そこが凄いイヤなんだけど、「もしかしら本当に隠せるかもしれない」って、ちょっと思う自分がいるのよ。
田中裕二:なるほどね。
太田光:若林のことはそれほどね、気にしてないっていうか(笑)若林、死んじゃったけど(笑)
田中裕二:はっはっはっ(笑)
太田光:まぁ、大丈夫なのかなって思うんだよ。
田中裕二:大丈夫じゃねぇよ(笑)
太田光:思うんだけど、次の瞬間ダメだって思って、急に落ち込むの。それはなんでかって言うと、「若林が死んだってことは、オードリーが終わったってことだ」って思うわけ。
田中裕二:まぁまぁ、そうだよね(笑)
太田光:そしたら、急に「とんでもないことをした」って気づくわけ。オードリーの漫才がもう見れないって思ったら、「うわ、俺、なんてことしちゃったんだ」みたいな。
田中裕二:ふふ(笑)そうだね(笑)
太田光:急に罪悪感というか、凄いいたたまれなくなるわけ。「芸能界残ろう」とかそういうレベルの話じゃないわけ。
田中裕二:うん、そうだね。
太田光:オードリーを消しちゃったって思うわけ。
田中裕二:春日が泣きながら(笑)「春日の横、本当に空いちゃった」みたいな(笑)
太田光:その光景も浮かぶわけ。で、春日はどんだけ悲しいんだろうって思うわけ。その時点で、本当に辛いんだよ。
田中裕二:ええ(笑)
太田光:「すぐ自首しなきゃ」って思うんだけど、そこでふと「もし若林を殺した犯人が俺だって分かった時に、春日はどれだけの気持ちになんのかな?」って思うわけ。
田中裕二:うん。
太田光:不慮の事故の方が…春日と俺の関係もあんじゃん。俺が若林燃やしたって知ってる春日と、どんな顔をして話せばいいのかなって思うと、春日とも…もしかしたら春日もやめちゃうかもしんないじゃん、みたいな。
田中裕二:まぁまぁ、そうね。
太田光:そうしたら、本当にどうしようもないって思うんだよね。
田中裕二:うん。
太田光:で、すげぇ落ち込むんだよ。で、自分のいつもの部屋に入ると、みんながネタ作りしてて。ライブ近いんだよ。「こいつらネタ作りとかやってるけど、もうダメなんだけどなぁ」って。
田中裕二:俺ら知らないわけでしょ(笑)
太田光:「でも、そんなネタ無駄だぜ」って。だって俺、ライブ出れないもん。
田中裕二:そうだね(笑)
太田光:そしたら俺、一応言うんだよ。「もうダメだ、爆笑問題」って。
田中裕二:うん。
太田光:そしたら高橋さんもなぜかいて。
田中裕二:なぜかいるんだね。
太田光:そしたら高橋さんが「やっぱり?」って。「やっぱり太田君だった?」って。
田中裕二:「やっぱり」じゃねぇ(笑)なんで知ってんだよ(笑)
太田光:高橋さんはやっぱり知ってたんだって思うわけ。それで言わずにいてくれたんだって。
田中裕二:ありそうだね(笑)
太田光:「でも、昔ハリウッドの映画で、同じような事件が起きて…」って。
田中裕二:映画バカは、すぐ映画でたとえるから(笑)
太田光:って言うんだよ(笑)
田中裕二:ありそう(笑)
太田光:ありそうだろ(笑)「昔、ハリウッドの俳優が、同じように事件を起こして、共演者を燃やしちゃった人がいて。その人、懲役15年ぐらいで出てきて、そこからの映画が素晴らしいんだよ」って言うわけ。
田中裕二:はっはっはっ(笑)
太田光:「いやいや、今、それ言われても、芸能界に復帰するつもりもないし、むしろそれ辛い」って思うわけ。
田中裕二:ふふ(笑)
太田光:それで勇気づけられないし、逆効果だなって思って(笑)
田中裕二:はい、はい。
太田光:そしたらそこに、俺の小説の…映画の中の小説。アイデアとして思っていた、ロボットなんだけど、完全犯罪をするロボットっていう、SFの小説を書いてたんだろうね。その殺人ロボットが、何の痕跡も残さずに完全犯罪をするロボットが3体ぐらいきて、ピッピッピッてお前とか高橋さんとかを全部消して。
田中裕二:はっはっはっ(笑)俺のザコキャラ加減が半端ない(笑)
太田光:はっはっはっ(笑)
田中裕二:俺、一言もセリフがない(笑)
太田光:ふふ(笑)凄い鮮やかに殺してくの。
田中裕二:何も喋ってない(笑)
太田光:ただぼーっとしてるだけなの(笑)そこもお前らしいんだけどね(笑)
田中裕二:なんだそれ(笑)
太田光:で、目の前でみんな倒れんの。で、俺は夢の中でごっちゃになってて、「この殺し方いい」みたいに思うわけ。
田中裕二:いいじゃねぇ、悲しめよ(笑)
太田光:そこは分かんなくなってるわけ。で、要するに「このアイデアいい」って思うわけ。小説、これ最後エンディング、こんな感じで…
田中裕二:ふふ(笑)ダメだよ、そんなエンディング(笑)
太田光:事件の感じが、「このロボットいいかも」って思うんだけど。「いや…ダメじゃん。仲間殺しちゃって」って。
田中裕二:はっはっはっ(笑)
太田光:もう小説とかってレベルの話じゃないんだから、みたいな感じになるわけ(笑)
田中裕二:どんだけプロだよ(笑)小説のアイデアじゃねぇ(笑)
太田光:もう小説なんか発表できねぇよ、バカって思って。
田中裕二:それはもう、若林と俺と、高橋さんと秋葉と野口と猿って、もう6人死んでるから(笑)
太田光:はっはっはっ(笑)もうダメじゃんって思ってがっかりするのね。
田中裕二:うん。
太田光:で、がっかりしてたら、黒電話が鳴るんだよ。なぜか黒電話で。「この黒電話が鳴るシーン、いいな」って思いながら、とると、俺が考えていたキャラクターの刑事の主人公なんだけど。
田中裕二:うん。
太田光:そいつがヒーローなのね、小説の中で。で、かけてきた相手がそいつなの。
田中裕二:自分で書いた、架空のキャラ?
太田光:「何言ってんだ、バカ野郎」って言いながら、「今からそっち行くからさ」って言いながら。っていうのは、俺の中で冗談飛ばしながら、どんどん事件を解決していく刑事っていう。
田中裕二:うん。
太田光:しかもそれはジョークを飛ばし続ける刑事っていうのを考えてて、そいつなんだよ。俺の中のイメージは、『第三の男』のオーソン・ウェルズなんだよ。
田中裕二:うん。
太田光:トレンチコートとか着ちゃってさ。「あ、こいつがいたら助かる」って思って。そいつは全部を解決してくれるやつで。で、しばらくするとそいつが来て。「おい、何やってんだお前」って。
田中裕二:うん。
太田光:「助かった」と思うのと同時に、「こいつのこの感じ、凄いいい」って思って俺は、「この小説、絶対成功だわ」って。
田中裕二:お前の足元に、俺らの死体転がってんのに(笑)
太田光:ふふ(笑)軽いタッチになるわけ、全部のシーンが。
田中裕二:ああ、はいはい。軽いのね。
太田光:だから、「この小説いい」って思うんだけど、そいつは「お前を捕まえにきたんだよ」って、俺、手錠かけられちゃうわけ。「あ、そうだよ。俺、そんなこと思ってる場合じゃないんだよ」みたいな。
田中裕二:そうだよ(笑)
太田光:「なんで何度も間違うかなぁ」って感じで。
田中裕二:はっはっはっ(笑)
太田光:で、「もうダメだ」って。今度こそダメだって思うと、テレビでワイドショーがやってて、社長が出てきてさ、謝罪してんだよ。もう全部に知れ渡っちゃって。
田中裕二:はい、はい。
太田光:社長が凄い怒ってんの。「うわぁ」とか思って。
田中裕二:怒るとかそのレベルじゃないでしょ(笑)
太田光:被害総額何億だとか言ってて。俺はもう絶望するわけ、そこで。しかもその時になってみんなを殺してしまったことを、取り返しつかないし、生きててもしょうがないって気持ちになるわけ。
田中裕二:うん。
太田光:保釈されるかもしれないってワイドショーで言ってんだけど、「保釈しないで、即刻死刑にして欲しい」みたいに思うわけ。
田中裕二:うん。
太田光:凄い絶望的な感じで。家の前でバーッとマスコミがきて。
田中裕二:来るね。
太田光:俺はそこでも「この時、どんな顔をして出ていけば…」って思う自分と、「いや、そんなことじゃないじゃん。いつまでお前はテレビの見え方を気にしてんだよ」みたいな。
田中裕二:はっはっはっ(笑)
太田光:凄いイヤなの、その自分が。
田中裕二:はい、はい。そんな自分がね(笑)
太田光:本当、絶望するわけ。将来もない、何もなくなるわけ。外に出てフラッシュたかれて、ぼーっとしながら行くんだけど。その時、俺はふと「あんなことするつもりはなかった」って思うんだけど。
田中裕二:うん。
太田光:ふと、なんで俺は若林のアパートにいたんだって思うの。
田中裕二:そうだね。
太田光:その前の記憶がない。「待てよ、その前の記憶がないってことは、最初から全員に殺意持ってたのかもしれない」って思うわけ。
田中裕二:ああ。
太田光:そうしたら、急に怖くなって。「もしかして、最初から自分すら騙して、計画的に殺人をしたのかもしれない…」って思って。で、「これいいアイデアだ」って思った、その瞬間に目が覚めて。
田中裕二:プロだね(笑)
太田光:目が覚めて、「違うじゃん」って思うわけ。「違うじゃん、もう俺ダメじゃん」って。
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