オードリー若林、亡くなった父親との悲喜こもごもな思い出エピソードまとめ

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阪神ファンをやめた日


若林正恭:俺が小6で。85年のタイガースの優勝があって、私は小学校1年生でした。86年、87年…と、阪神は低迷していくんですよ。

春日俊彰:まあね。

若林正恭:少年野球チームで、60人くらいのいろんな小学校から集まったチームで、その中で阪神ファンっていうのは、僕と西村くんの2人しかいなかったんですよ。東京の下町だから、ほとんどが巨人ファンなんですよ。

春日俊彰:まあ、そうだろうね。

若林正恭:毎年毎年、バカにされて。「阪神、弱ぇな」って言われて。「6位だな」とか。俺はもう小6のときに、巨人の選手のことを口に出そうもんなら親父が怒ってくる、そんな家庭で、俺はクーデーターを起こしたんですよ。

春日俊彰:何を?

若林正恭:こんな弱いチームで、クラスメートにバカにされるのはイヤだってことで、近鉄ファンになってやろう、と。

春日俊彰:ああ、同じ大阪だし。

若林正恭:ブライアンとかがいて、野茂英雄が入団した年ですよ。俺は、1人で近鉄デパートまで行って、近鉄の帽子とメガフォンを自分の小遣いで買って、親父にクーデーターですよ。

春日俊彰:うん。

若林正恭:「こんな弱いチームを応援するのはイヤだ」と。それで、メガフォンとキャップを、自分の部屋に飾って。それを見て親父が、「おい、正恭。お前、これとんでもないことをしてんだぞ」って。

春日俊彰:「お前、自分が何してんのか分かってんのか?」って(笑)

若林正恭:「お前、自分が何してんのか分かってんだな?」「俺は分かってる。もう、みんなにバカにされるのがイヤなんだ。俺は、チケットをとった。近鉄を応援しに行く」って。それで親父が「分かった。一緒についていく」と。それで、日ハムvs近鉄を、ドームに観に行ったわけですよ。

春日俊彰:渋い試合だね。

若林正恭:俺は、弱い阪神ってバカにされるのがイヤだと。強い近鉄ファンになるんだって。その近鉄、初めて間近に観る、直接観る試合ですよ。

春日俊彰:うん。

若林正恭:その日、日ハムのピッチャーが、ノーヒットノーランだったんですよ(笑)

春日俊彰:凄い試合見たなぁ(笑)

若林正恭:近鉄のヒットを一本も見ないまま、水道橋から渋谷で井の頭線乗り換えて。もう、引っ越してました。地上げされて。久我山に帰るわけですよ。俺、その水道橋から京王井の頭線久我山駅まで、一言も喋らなかったんですよ。悔しくて、悔しくて。

春日俊彰:うん(笑)

若林正恭:こんな負けばっかりの人生なのか、と。

春日俊彰:うん。

若林正恭:それでね、俺は久我山から家までの帰り道、あまりに寂しくなって泣いちゃったんですよ。

春日俊彰:ふふ(笑)何をやっても上手くいかない、と。

若林正恭:うん。「正恭、なんで泣いてんだ?」って親父が訊いてきたから、「イヤなんだ、こんな負けばっかりの人生」って。「正恭、お前は阪神ファンに戻れ。俺達は、阪神ファンでいて。勝つってことは本当に難しいんだってことを学ぶんだ」って。

春日俊彰:うん(笑)

若林正恭:「分かった、俺は阪神ファンに戻る」って言って、家に帰って、近鉄のメガフォンと帽子を捨てたんですよ(笑)

春日俊彰:そんなことがあったんだね(笑)

オードリー若林、弱かった阪神タイガースを応援する意味を諭した父親の一言「勝つことの難しさを学ぶんだ」

結婚を反対された義父と大喧嘩

若林正恭:親父が結婚する時に、その姉さんと姉さんの旦那さんに挨拶に行ったら、姉さんの旦那さんに結婚を反対されて。

春日俊彰:え?

若林正恭:「お前みたいなフラフラしてる男とね、嫁の妹を結婚させるわけにはいかない」って言われて、親父がその旦那をね、上手投げで庭にガラスごとぶち破って投げたっていう。

春日俊彰:ヤベェなぁ、おい!

若林正恭:その話を、親父が死んでから聞いたんだよ。

春日俊彰:なんなんだよ。ヤベェ親父だったなぁ、おい。

若林正恭:ふふ(笑)

春日俊彰:どんな親父なんだ、それ。

若林正恭:それで、大分、結婚できなかった期間があるって話で。

春日俊彰:よく結婚まで持ってったな、そんなことをした後に(笑)時間はかかっただろうけど、よく結婚できたな。

若林正恭:それで、ウチの母ちゃんの方の田舎っていうか、実家に夏休みとか行くじゃん。それで、毎回、親父が来なくて。俺は子供だからそういうの分かんなくて、「変だな」とも思ってなくて。

春日俊彰:うん。

若林正恭:でも、みんなのお父さんとかお母さんは勢揃いしてるけど、ウチの親父だけは来なくて、「何だったんだろうな?」って思ったら、ガラスぶち破って投げちゃったから、気まずくて来なかったって話だったって、親父が死んでから聞いたんだよね。

春日俊彰:まともじゃないな(笑)

若林正恭:それで、投げちゃった旦那さんが、血だらけで庭に転がってたんですって。

春日俊彰:ガラスだからね(笑)

若林正恭:昔の話ですよ。親父も20代で。それで、そんなことがあって、「もう一回、話をしよう」って言って、その旦那と親父が待ち合わせたんですって。夢の島の駐車場に。

春日俊彰:なんでそこなのよ(笑)

若林正恭:で、会うなり親父がタコ殴りにしちゃったら、その旦那がクルマでね、春日部だったんだけど、夢の島まで来て、トランク開けて、ゴルフのドライバーで顔面殴られたんですって。

春日俊彰:何なんだ。よく結婚できたな。

若林正恭:そしたら、親父は前歯が折れてて、「前歯が2本とも差し歯だったんだ」って話を、死んだ後に聞いたんです(笑)

春日俊彰:なんなんだ、それは(笑)

若林正恭:ふふ(笑)親父が前歯差し歯だったのも、マジで知らなかったの(笑)

春日俊彰:何なの?それ(笑)何の話?映画の話?

若林正恭:いや、だから昭和の話だよ。昭和の男ってみんな、きっとそうだったんじゃない?梅沢富美男さんしかり。

春日俊彰:梅沢さんもそこまでやってないだろ(笑)

若林正恭:梅沢さんなんか、めちゃめちゃやってたんでしょ、きっとそんなこと(笑)

春日俊彰:いや、そんな(笑)そこまでやってないでしょ(笑)

若林正恭:亡くなってから、親戚とか知りあいが集まると聞くのね、そういう話。

春日俊彰:なるほどね。

若林正恭:そんな話、子供にしないじゃん。

春日俊彰:あえてしないよね。聞くこともできないしね、こっちから。

オードリー若林、父親が義理の兄に結婚を反対されて「ガラスぶち破って投げた」と告白「血だらけで庭に転がって…」

プレスリーの大ファン

若林正恭:小学校高学年くらいになったときに、新岩国駅って新幹線のとまる駅だわ。そこから2時間くらいクルマ乗る山の中だから。

春日俊彰:うん。

若林正恭:それで、親父が行くってことになって。エルビス・プレスリーが亡くなった次の日に、田舎に向かって行ったんだって。ウチの親父って、エルビス・プレスリーめちゃくちゃ好きだったみたいで。

春日俊彰:うん。

若林正恭:新岩国の駅に向かう新幹線の中で、「エルビス・プレスリー亡くなったね」ってウチの母ちゃんが言い出して。そしたら親父が、「なんでそんなこと言うんだ。俺の中でプレスリーが死んだってなったら、休みとって田舎に行くような気分じゃない」って言い出して、一人だけ名古屋で降りて東京に引き返したんだって(笑)

春日俊彰:あぁ…今日、8月16日が命日だって(1977年)。

若林正恭:やっぱりそうだ(笑)その次の日に引き返したんだ(笑)

春日俊彰:そっくりだね、若林さん(笑)

若林正恭:手を出すような根性はないけど。それに、エルビス・プレスリーが死んだって、帰るまでにはいかないと思うけど。

春日俊彰:でも、言いそうな雰囲気があるね(笑)若林さんの親父さんの話って言われて、違和感はないね(笑)

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石田えりファン

春日俊彰:それはだってそうだよ。だって、結婚しててもコくはコくでしょ?

若林正恭:まぁ…ウチの親父なんかも、隠れちゃったけど…

春日俊彰:はっはっはっ(笑)

若林正恭:隠れちゃった人のことを言うのなんだけど、石田えりの写真集でコイてたからね。

春日俊彰:素晴らしいね(笑)

オードリー若林、亡くなった父親が「石田えりの写真集でひとりエッチしてた」と暴露「コイてたからね」

闘病の末に亡くなった父親

若林正恭:これがね、今年の4月だね。

春日俊彰:ああ、4月。

若林正恭:そうなんですよ、亡くなって。でも、一年半弱ぐらい、ずっと入院してて。だから、病院行ってから、現場行ったり。

春日俊彰:ああ。

若林正恭:現場と現場の間に、お見舞いしたりとか。一年ちょいぐらい、続いてたかなぁ。

春日俊彰:うん。

若林正恭:だから、春日が『どうぶつBANG!』っていう番組で、ボディビルパンツ一丁で、橋になって。

春日俊彰:ああ。

若林正恭:その上を、犬が歩いて行くっていうのを、親父と二人きりで、病室で観たからね(笑)

春日俊彰:はっはっはっ(笑)

若林正恭:春日の股間を、犬が踏んでくのを、無言で親父と観て(笑)

春日俊彰:笑ってくれよ、そこは(笑)無言で観てた?ああ、そう(笑)

若林正恭:で、親父がね、『火花』をずっと読んでたりね(笑)「いや、俺の本を読めよ」って思ったり。

春日俊彰:ああ、ちょうどそのくらいの頃か。

若林正恭:一年ぐらいかなぁ。お見舞い行っては仕事。仕事行ってはお見舞い、みたいなのが。

春日俊彰:なるほどね。

若林正恭:で、4月に亡くなって。「芸人は、親の死に目に会えない」みたいなこと言うけど。

春日俊彰:ああ。

若林正恭:そんな感傷は、あんまなかったのよ。

春日俊彰:あ、そう?

若林正恭:仕事は仕事、みたいな感じで。

オードリー若林、父親が1年半に渡る闘病生活後に今年4月で亡くなっていたと告白「ずっと入院してて」

ギターがセンターに置かれた葬儀

若林正恭:で、うちの親父の葬式が、自分達でブロデュースする葬式なのよ。

春日俊彰:へぇ、そういうのがあるんだ。

若林正恭:決まってんじゃなくて。「この宗教でやる」っていうんじゃなくて。

春日俊彰:へぇ。

若林正恭:どっか借りて、何葬っていうのかな、家族葬。ウチの親父だからさ、呼ぶ人を凄い言ってた、最期。俺も、そうやって死ぬんだろうなって思ったけど。

春日俊彰:ふふ(笑)

春日俊彰:「こいつと、こいつとこいつだけに絶対しろよ」って。「化けて出るからな」って(笑)

春日俊彰:へぇ、大勢の人を呼ぶとかじゃなくて?

若林正恭:俺もだから、「コイツだけは呼ぶな」っていうこと、言うと思う(笑)

春日俊彰:ふふ(笑)

若林正恭:もう、「それだけは守る。分かった」って言って、それで、家族葬で。で、俺が考える時間がなくてさ、葬式のさ。

春日俊彰:うん、うん。

若林正恭:こういうプランでっていうの。姉ちゃんも仕事してて、忙しくて。母ちゃんがプロデュースするんだよ。

春日俊彰:へぇ。

若林正恭:で、驚いたよ。朝、仕事終わって、葬式よ、親父の。

春日俊彰:うん。

若林正恭:行ったのよ。葬式の会場。まだ、参列してくれる人が、来る前だったの。

春日俊彰:はい、はい。

若林正恭:「どんな感じになってんのかな?」って思って、仕事終わってバーッて急いで行ったら…普通さ、葬式ってさ、棺桶があって、真ん中に遺影が置いてあるじゃん。

春日俊彰:うん、まぁそうだね。

若林正恭:それも全部、自分達でプロデュースだから。ガチャって、若林家の葬式の所に入ったら、ど真ん中に親父のギターが置いてあったの(笑)はっはっはっ(笑)

春日俊彰:写真は?写真。

若林正恭:写真が、右端とかに置いてあるの(笑)「母ちゃん、これ違うよ。写真真ん中、ギター端よ」って(笑)

春日俊彰:それ、お母さんが決めたの?

若林正恭:そう。

春日俊彰:親父さんの意向じゃなくて?

若林正恭:そう(笑)

春日俊彰:「ギター、真ん中にしてくれ」じゃなくて?(笑)

若林正恭:「なんで、ギター真ん中にしたの?」って言ったら、「私、分かんないわよ。言っても、一番大事にしてたから、お父さんが」って(笑)「いや、違う(笑)真ん中じゃねーだろ」って(笑)

春日俊彰:基本、そうだね。写真だね。

オードリー若林、父親の棺桶に2008年M-1のDVDを入れようとして断られたと告白「DVDは入れちゃダメなんですよ」

お棺にM-1のDVDを入れようとして断られる

若林正恭:で、俺のさ、親父にあの世に持っていって欲しいと思ってさ、2008年のM-1のDVDを、買って棺桶に入れようと思って。

春日俊彰:はい、はい。

若林正恭:わざわざ買って、持って行ったの。

春日俊彰:はい、はい。

若林正恭:棺桶に入れようと思って。で、棺桶に置いたら、係の人に「大変申し訳ないんですけど、DVDは入れちゃダメなんですよ」って言われて(笑)燃えるものじゃないと、入れられないって言って。

春日俊彰:ああ、なるほどね。

若林正恭:だから、まだ封を開けてない2008のM-1のDVDが家にあるんですよ(笑)

春日俊彰:はっはっはっ(笑)入れらんなかったから。

若林正恭:で、その葬式、ギターが真ん中に置いてあって「母ちゃん違うよ」って。

春日俊彰:ギターの葬式みたいになってるもんね(笑)

若林正恭:そうなの!そうなの(笑)ギターの葬式になってんの(笑)ど真ん中にあるから(笑)

春日俊彰:ギターさんが、お亡くなりになって(笑)

若林正恭:「一番大事にしてたから」って(笑)「写真が真ん中よ」って言って。

春日俊彰:まぁ、そうだね(笑)

若林正恭:で、葬式で最後に喪主が挨拶するじゃん。

春日俊彰:する、する。

若林正恭:母ちゃんが、最後に挨拶するっていう段取りだったのよ。最後の最後よ、母ちゃんにお願いって言ったら、母ちゃんがずっと首振ってるの、横に。

春日俊彰:ほう、ほう。

若林正恭:首振ってて。「最後、挨拶」って言ったら、ずっと横に首振ってて。「私は、無理よ」って

春日俊彰:いや、いや。

若林正恭:「なんで?なんで?」って。ずっと考えてて、紙に書いてるの。だけど、「私は無理よ」って。

春日俊彰:急に?

若林正恭:「緊張しちゃうわ」って。

春日俊彰:まぁ、まぁ、そうだろうね。それはあるけどね。

若林正恭:「アンタ、やってよ」って。俺、マジでタモリさんよろしく、母ちゃんが読むはずだった文字が書いてあるのを開いて、それを全部無視して、全部、アドリブでやったからね(笑)

春日俊彰:うわぁ、大変だねぇ。

若林正恭:はっはっはっ(笑)

春日俊彰:どうなってんの?お宅のとこの母ちゃんはよぉ。

若林正恭:「正恭は、親父の作品です」って(笑)

春日俊彰:いや、いや(笑)それはもう、タモリさんよ。まんま(笑)

オードリー若林、父親の棺桶に2008年M-1のDVDを入れようとして断られたと告白「DVDは入れちゃダメなんですよ」

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