2021年5月13日放送のニッポン放送系のラジオ番組『佐久間宣行のオールナイトニッポン0(ZERO)』(毎週水 27:00-28:30)にて、コラムニスト・ラジオパーソナリティのジェーン・スーとテレビ東京の佐久間宣行プロデューサーが、新人アーティストやアイドルを売るために所属事務所がどれほど売り込みの努力しているかについて語っていた。
普通のサラリーマン、ラジオパーソナリティになる 佐久間宣行のオールナイトニッポン0(ZERO)2019-2021
佐久間宣行:スーさんは、色んなお仕事やられたじゃないですか。
ジェーン・スー:はい。
佐久間宣行:その中で、一番自分に向いてるなと思ったのが「喋ること」だったんですか?
ジェーン・スー:それはビックリですね。
佐久間宣行:うん。
ジェーン・スー:書くのは好きで、書いてたっていうことはあったんですけど。
佐久間宣行:はい。
ジェーン・スー:喋るのが得意とか、完全に多分、プロモーターだったからだと思いますよ。
佐久間宣行:ああ。
ジェーン・スー:レコード会社のプロモーターで入って。
佐久間宣行:宣伝と、営業に近いことをしていたからってこと?
ジェーン・スー:そう、そう。で、こうやって忙しいディレクターの人たちとかに、完全に「お前ら邪魔」って顔をされながら、「どうも~」ってCDを持ってって。
佐久間宣行:うん。
ジェーン・スー:1分1秒でも話聞いてもらう、みたいなことをずーっとやってたんで。
佐久間宣行:ああ。その頃一番売ったというか、推してたのは誰だったんですか?
ジェーン・スー:私はセンチメンタル・バスを、めちゃめちゃ推してましたね。
佐久間宣行:センチメンタル・バス?(笑)
ジェーン・スー:その時ね、CDバブルで凄かったんですよ。Epicは、ジュディマリがいて、ドリカムがいて。
佐久間宣行:はい、はい。94~6年って、ジュディマリがドカーンッて行ったところで。
ジェーン・スー:ジュディマリがいて、ドリカムがいて、PUFFYのデビューと私の入社が一緒ですから。
佐久間宣行:それはバブルだわ。
ジェーン・スー:もう、それで一生懸命やってたんですけども。それで、何年かして落ち着いた時に、センチバが出てきて。
佐久間宣行:うん。
ジェーン・スー:で、それの宣伝とか頑張ってましたね。
佐久間宣行:へぇ、すげぇなぁ。だから、その時の経験が回り回って、ラジオで喋るとか人生相談とかに。
ジェーン・スー:そう。だからその時、私はラジオの局担をやってて。
佐久間宣行:うん。
ジェーン・スー:新人のゲストで、なんとか頭下げて、枠とってくるわけじゃないですか。
佐久間宣行:はい。
ジェーン・スー:「ここ5分だけじゃあ、宣伝やっていいよ」とか、「10分やっていいよ」とか。
佐久間宣行:はい。
ジェーン・スー:で、「やったー」って、行くじゃないでうか。新人連れてくじゃないですか、全然喋らないんですよ。「なんで真面目にやんないんだ?」って、ずっと思ってて。
佐久間宣行:はっはっはっ(笑)
ジェーン・スー:「歌うだけが、仕事じゃないぞ!」っていう。
佐久間宣行:ああ、ラジオにプロモーションでね。
ジェーン・スー:そう。
佐久間宣行:「お前、どんだけこの枠をとるのに大変だったか」っていうね。
ジェーン・スー:そう。「それがあるのに、なんでパン、パンッて返せないんだ?」って思ってたら…
佐久間宣行:分かる。
ジェーン・スー:後で自分が入ったら、「あ、あたしが得意なだけだったのかも」って思って。
佐久間宣行:ああ、分かる。僕も『ゴッドタン』とかやってて、たまに…頼まれてグラビアアイドルを入れるとかはないんですけど。
ジェーン・スー:うん、うん。
佐久間宣行:たとえば、立ち上げたばっかりの事務所とかで、「佐久間さん、頼む、どうしても…この子、面白いから。この子、売れるから」って。そういう営業って、受けるってことって、ほとんどないんですよ。オーディションだから、『ゴッドタン』って。要はお笑いだから。
ジェーン・スー:うん。
佐久間宣行:でも、たまに「いいかな」って思って声をかけて、頼まれて入れたグラビアアイドルが、マジで「いや、何も興味ないんですけど」みたいな顔をしてる時に(笑)
ジェーン・スー:はっはっはっ(笑)
佐久間宣行:なんて言ったらいいんだろ…そのグラビアアイドルっていうか、奥にいる、うなだれてる社長の顔を見ちゃう(笑)
ジェーン・スー:はっはっはっ(笑)分かる。
佐久間宣行:「お前をここに連れてくるために、おじさんがどんなに頑張ったと思ってるんだ」っていう(笑)
ジェーン・スー:本当にそれ。まぁでも、得手・不得手だったんだなってね、思いますけどね、今にして思えば。