リアクション芸の神と崇められる出川哲朗さんとダチョウ倶楽部さん。その死線をくぐり抜ける過激ロケのエピソードについてまとめてみました。
出川哲朗のゲイバー潜入ロケ
若林正恭:「外国人男性とメイク・ラブ」…これは結構、有名ですね。
出川哲朗:これは有名な話だね。昔、『電波少年』っていう番組があって、ゲイバーに行って。そこに6~7人のマッチョがいたんだけど、やっぱりゲイバーだからカメラもあるし、スタッフは入ってこれないんですよ。
若林正恭:はい。
出川哲朗:ピンマイクだけ付けて入るんだけど、ビリヤード台のところで、6~7人のマッチョに囲まれて、全裸にされて、ビリヤード台にはりつけにされて。まあ、そこまではそのシリーズではよくあったんだけど。
若林正恭:よくあったんですか(笑)
出川哲朗:よくあったの。だから、その時点で「ええ~!」とか言われると困っちゃうんだけど(笑)
若林正恭:それは言いますよ(笑)
出川哲朗:そしたら、その中の1人が、僕の渡したゴムをその場でつけ始めたんです。つけるってことは、戦闘態勢になってないと、ゴムというのはつけられないんです。
小籔千豊:ええ。
出川哲朗:僕はそれをつけているのをまじまじと見ながら、「うわ、仕込みじゃないんだ…」って思いました。
若林正恭:その時に(笑)
出川哲朗:その時に気づくわけですよ。「ガチのゲイの皆さんだ…」って思って、そこからの痛さったらないね(笑)
小籔千豊:ええ?!ってことは…
出川哲朗:今でも忘れない。ビリヤード台にそのまま全裸ではりつけになって。
小籔千豊:そのサイドポケットに入ったわけですね(笑)
若林正恭:7つ目の穴に(笑)
出川哲朗:今でもあのオーストラリアの天井の景色だけは絶対に忘れられない。
体当たりロケで見事に仕切る出川哲朗
ケンドーコバヤシ:昨日、毎年恒例の正月特番で、体を張る仕事がありまして。爆破あり、泥あり、ローションまみれになり、動物に追いかけられる、みたいな番組収録がありまして。
千原ジュニア:へぇ。
ケンドーコバヤシ:それは5年連続くらいで出してもらってるんですけど。
千原ジュニア:はい。
ケンドーコバヤシ:5年経っても、この人のカッコよさには敵わないなって人がいて。出川哲朗さんなんです。
千原ジュニア:凄いよな。
ケンドーコバヤシ:出川さんを笑うこともできないくらい、「なんてカッコ良いんだ」って思ってるんです。
千原ジュニア:うん。
ケンドーコバヤシ:出川さんがいなかったら、次々にああいう番組は次々と消えていくんじゃないか、と。
千原ジュニア:うん。
ケンドーコバヤシ:セットごと右側に倒れるみたいな競技をするんですけど、そのときに、若手に「右手だけはついちゃだめだよ。左手で受け身とって」とか言っていくんです。
千原ジュニア:うん。
ケンドーコバヤシ:1組、1組言って回ってくれるんです。出川さんがいなかったら、大怪我してるかもしれないんです。でも、出川さんがいるから、楽しい映像になってるんです。
千原ジュニア:俺が大阪でやらせてもらった番組で、初めての2人が語り合う、みたいな番組があって。出川さんと、トミーズ健さんが語り合うって番組があったんですけど。
ケンドーコバヤシ:ほぉ。
千原ジュニア:そのときに出川さん、絶対にあってはならないことやけど、「最終的に死んでもOK」って言ってはった。
ケンドーコバヤシ:そうなんですよ。
千原ジュニア:そんな覚悟でやってるんやで。絶対にイヤやもん(笑)
ケンドーコバヤシ:イヤだからこそ、スタッフが集まってるところで、「決めておこうよ」って言うんです。そこで、ワードを決めるんです。あるワードを言った時には、「すぐに止めよう。それを共通のワードにしておこう」って、ヤバイ時のワードを決めるんです。
千原ジュニア:へぇ。
ケンドーコバヤシ:そのワードが出たときは、芸人が割って入って、そのゲームは終わりにしよう、と。出川さんがいるからこそ、平和が保たれているんです。
千原ジュニア:へぇ。
ケンドーコバヤシ:初めての若手なんかは、あまりの衝撃に、「ここまでやるか」って思うんです。それに、6時集合で、雨降ってて、めちゃくちゃ寒かったんです。
千原ジュニア:うん。
ケンドーコバヤシ:震えて、コーヒーだけを頼りにして。火をガンガンたいても、全然暖かくならないんです。うんざりする若手のところに行って、出川さんが「この後みんなでシャワーを浴びるから。シャワーを浴びた分だけ、芸人って絆強くなるんだよな」って、出川さんが言っていくんです。若手は、「はい!」って言うて(笑)
千原ジュニア:後ろに、GReeeeN流れてますやん(笑)
ケンドーコバヤシ:はい(笑)ホンマにカッコよくて。ただ、どこにも神を神だと思わない人もいて。FUJIWARAの藤本さんなんですけど。
千原ジュニア:うん(笑)
ケンドーコバヤシ:収録終わりで、みんなでシャワー浴びて、旅館の温泉に入らせてもらうんです。それが楽しみで。
千原ジュニア:「はい、OK!」が終わりやないんやね。
ケンドーコバヤシ:はい。それが毎回、楽しみで。バスに飛び乗って行くんですけど。
千原ジュニア:うん。
ケンドーコバヤシ:出川さんが言う通り、「一緒にシャワーを浴びた分だけ、絆が強くなる」んですよ。
ケンドーコバヤシ「リアクション芸の神・出川哲朗のカッコよさ」
ロケ中に足骨折
ニュース記事:出川哲朗、収録中に右足骨折。タレントの出川哲朗さんが、テレビ番組の収録中に、右足の甲部分を骨折し、全治6週間の怪我を負っていたことが分かりました。
出川の番組収録中の骨折歴としては、2006年に腰近くの骨、2008年に左鎖骨、2009年に右足首骨折などがあります。
有吉弘行:これでね、僕と一緒に出る番組、1つ休んだんですよ。骨折だったから。
安田和博:ああ、そうですか。
有吉弘行:それでメール来たんですよ。「ごめんね~」って。
安田和博:はい(笑)
有吉弘行:「ごめんねじゃねぇよ、左足も折ってやろうか」って返して(笑)
安田和博:ふふ(笑)
有吉弘行:「ごめんねじゃねぇんだ、バカ野郎!」って(笑)
安田和博:ふふ(笑)
有吉弘行:これ、色んなところでニュースに出てて。出川さんが骨折、みたいな。
安田和博:ええ。
有吉弘行:これもうさ、出川さんとか上島さんは、怪我しても無視してくんねぇかな。
安田和博:はっはっはっ(笑)
有吉弘行:これ、ダルビッシュ骨折とかね。お嬢ちゃんたちが骨折したっていうなら言ってくれれば良いけどね、出川骨折、上島打撲とかね、黙ってろよ、もう。
安田和博:ふふ(笑)
有吉弘行:柔道部の連中が、練習中に足捻ったくらいのもんだから。黙ってて欲しいわ。この人たちは、怪我しても良いんだよ。
安田和博:ふふ(笑)ルールとして?(笑)
有吉弘行:ルールとして。こういうの、出川さんですら、番組のせいみたいなことになるじゃない?
安田和博:そうですね。
有吉弘行:良いんだよ、出川さんは。出川さんは、怪我しても良いんだよ(笑)
安田和博:出川さんもまた、これで番組がお蔵になっちゃったらイヤだからね。
有吉弘行:イヤだから言わないんだよ。しょうがないんだよ、この人は骨が弱いんだから(笑)
安田和博:ふふ(笑)
有吉弘行:運動神経悪いからよ。「やっぱり太ってたらダメだねぇ」って送られてきて。「うるせぇな、左足も折ってやろうか」って(笑)
安田和博:ふふ(笑)
有吉弘行:まあまあ…お大事に(笑)
有吉弘行、出川哲朗の右足骨折等の怪我を報じるべきではない理由「出川さんは、怪我しても良いんだよ」
暴走族に囲まれたダチョウ倶楽部・上島
上島竜兵:『つかみはOK』のロケで、俺が矢沢永吉さんのモノマネをやってた時あったの。全然似てなくて、最後は爆竹巻いたの爆破されて終わるんだけど。
有吉弘行:うん。
上島竜兵:それを見てたレディースから、「お前許さねぇ」って。で、「会いにこい」って言われて。
有吉弘行:うん。
上島竜兵:で、「ロケになるな、これ」って、ディレクターと一緒に行ったの。久本さんがレポーターで。
有吉弘行:うん。
上島竜兵:そしたら、そのレディースが連絡入っちゃって、暴走族が200~300人集まって。
有吉弘行:ええ?!
上島竜兵:で、警察まで来て。
有吉弘行:うわ、凄いですね。
上島竜兵:その中でもとりあえずやろうって、下りたんだけど「おらぁ!上島こらぁ!」って。「殺すぞ!」って言われて。スタッフも4~5人しかいないから、止められないの。
有吉弘行:うん。
上島竜兵:で、「中止です!」って。ロケバス乗って、カーテン開けたらゾンビみたいで、ガンガンガンガンって。
有吉弘行:うん。
上島竜兵:それは怖かったね。
ダチョウ倶楽部・上島竜兵、暴走族300人程度に囲まれて警察騒ぎになった恐怖のロケを告白「『殺すぞ!』って言われて」
ダチョウ倶楽部のバス横転ロケ
若林正恭:今日、『芸能人格付けチェック』がオンエアになったんですよね。観た方いらっしゃったかも知れませんが。
春日俊彰:バスの横転があって、あとは泥に入るのがあったんですよね。
若林正恭:その2つですよね。我々が食らったのは。ベスト3に入るくらい怖かったですね。
春日俊彰:説明もなくですからね。
若林正恭:先輩方がいっぱい乗ってましてね。レジェンドたちが。『何でも訊いて』みたいな感じになってて。
春日俊彰:もう何度も乗ってますからね。一番詳しいだろうからね。ダチョウさんとか、出川さんが。
若林正恭:それで、寺門さんが色々教えてくれるんですよね。『首にくるぞ、注意しとけ』とかね。
春日俊彰:姿勢とかね。
若林正恭:寺門さんに訊けば、大丈夫だなって思ってたんですよね。それで、発車前に『もし、こっちが倒れるって予感がしたら、前の座席を掴め』って言うんですよ、寺門さんが。だけど、スタントの専門家であるバスの運転手は、『倒れるとき、ベルトをしっかり掴んでください』って言ったんで、もうそこから一気に不安になっちゃって。覆されちゃったから。
春日俊彰:ふふ(笑)
若林正恭:『イスじゃねのかよ』って思った瞬間、全てが不安になっちゃって。
春日俊彰:たしかに、ベルトって言ってましたな。
若林正恭:それで、『バスが倒れたらしばらく動かない方が良いぞ』って先輩方が教えてくれたんですけど、つまりはバスの運転手さんが立ち上がるまでは動かない方が良い、ってことなのよ。
春日俊彰:うんうん。
若林正恭:でも、あの衝撃凄いな。バスの横転って。
春日俊彰:思ったよりもね。
若林正恭:バスの横転って、人生でなかなか味わえないから。音も凄かったし。
春日俊彰:観るとやるとでは大違いですからな。お茶の間で拝見してたときは、『そんなにイスが横になるだけど、安全だろうし、大きめにリアクションしているだけだろう』って思ってたんですよ。でも、もう音とかが…。
若林正恭:凄かったね。それで、バスが倒れたんですよ。窓ガラスが割れないように、ガラスが抜いてあって、ネットが張ってあるんです。だけど、燃えている木の板を突き抜けて横転するんですよ。その火がネットに引火していて、バスが倒れた瞬間、春日の顔の真横のネットが燃えてるんですよ。それで、先輩方が『燃えてるぞ、燃えてるぞ、それ』って言って。
春日俊彰:うん。
若林正恭:それで、『ヤバイ、消さなきゃ』って思って。先輩とかには運転手が立ち上がるまで待ってろって言われてたけど、急いでベルトとって。だけど、春日が前の席で微動だにしないんですよ。
春日俊彰:うん。
若林正恭:こいつ、ブラックアウトしてるんじゃないかって思ったんですけどね。
春日俊彰:潜水やってるんじゃないんだから。
若林正恭:回り込んだら、顔の10 cmくらいのところが燃えてるのに、ベルトとるなっていうのを律儀に守ってるんですよ。
春日俊彰:うん、運転手さんが言ってたから。
若林正恭:でも、燃えてるから。それは消さないと。急いで足で踏んで消してさ。まぁ、そんな大した火じゃないですけど。
春日俊彰:うん。
若林正恭:でも、あんな一点を見つめてずっと座ってちゃ…。
春日俊彰:ネットが燃えるよりも、もっと重大なことが起こるんじゃないかって心配の方があったからね。
若林正恭:爆発するとか?
春日俊彰:そのままドーンと、体のまま行ってしまうって可能性もあるのかなって思って。
若林正恭:外した瞬間に?
春日俊彰:助けてもらったりしない限りは、下手な動きをしない方が良いのかなって思って。
若林正恭:なるほど。
春日俊彰:なにせ、音と衝撃が、予想より凄かったものでね。何回も言うけど。ドーンって火薬が燃えるよりも、横転した時の方の衝撃がすごかったからね。
若林正恭:ライセンスさんと、帰り4人で風呂に入るっていって、ライセンスさんも言ってましたもんね。倒れたときの衝撃の方が凄すぎて、ダイナマイトの衝撃なんか関係ないって。
春日俊彰:そうだよね。ガシャーンっていう衝撃の方が凄いから。
若林正恭:『爆発、関係あらへん』って言ってたけどね。それで、火を消して、横転しているでしょ。そのときに『うぅ…うぅ…』ってうめき声がしてね。上の方からそのうめき声がして、パッとみたらベルトが絡まってた上島竜平さんが居てね。
春日俊彰:レジェンドがね。
若林正恭:『うぅ…うぅ…』って言ってるから。だから俺は上島さんのベルト外して、抱きかかえて降ろしたんですよ。それで『ありがとう…』って上島さんが言った後、『おぉおおおい!』ってバスを出て行ったからね。
春日俊彰:さすがですよね。
若林正恭:『うぉおおい!何だコレは!』って言って。
春日俊彰:さすがですよ。さすが伝説の男。
若林正恭:『うぅ…うぅ…ありがとう。…うぉおおい!何だコレは!』って。凄いよね。俺らはあのテンションにならなかったもんね。あの経験で。
春日俊彰:食らっちゃってるからね。
若林正恭:精神的ショックがデカイからね。
春日俊彰:アタシの上は、肥後さんかな。我々の方に降りてくるんですけど、下が見えないから、肩口のところ足を降ろされて、『ギュー』ってやられて、悪い悪いって言われて。伝説の人たちも、そんな感じだからね。
若林正恭:一緒にバスで横転した芸人さんたちには、一体感みたいのが生まれるんだよね。
春日俊彰:危険を乗り越えてきたっていうね。
若林正恭:ライセンスさんが私服を帰りにくれたりして。一体感というか、一緒に戦地に行った、みたいになりましたよ。
春日俊彰:うん。
若林正恭:それで、帰りはロケバスだったんですけど、トラウマになってるから。シートベルトの間に、ダウンジャケット詰めて、首にトレーナーを巻いてたら、『お前、マジか?』って言われて。
春日俊彰:もう終わったぞ、と。
若林正恭:『このバスは横転しないぞ』って言われて。