2024年9月30日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『伊集院光 深夜の馬鹿力』(毎週月 25:00-27:00)にて、お笑い芸人・伊集院光が、謎解きインディーゲーム『未解決事件は終わらせないといけないから』を絶賛していた。
伊集院光:Steamで購入したゲームで。もう、時代はSteamなのかな。まぁ、Switchも頑張ってますけど。
…『未解決事件は終わらせないといけないから』で、これがとても良いっていう話をみんなくれてて。で、くれてた時は多分、Steamでしか出てなかった気がするんだけど。
最近、任天堂のその『ドラえもん』もそうですけど、ダウンロードで買える、ちょっとお安めの。しかも、セールかなんかで1000円したかしないかだと思うんだけど、
この『未解決事件は終わらせないといけないから』、これがなんか凄いなっていうか。
もうジャンルがない。もう最近のゲームって、ジャンルがないじゃん。『ドラえもんのドラ焼き屋さん』なんかはその経営シミュレーションっちゃシミュレーションで、まぁまだ分かりやすいんだけど。
このゲームね、おしゃれなドット絵。ドット絵とシンプルなフォントで構成されてて、ほぼ文字なんです。ほぼ文字で、要所要所でドット絵が出てくんだけど。
最初ね、若い女性の警察官、捜査官がボロボロのうなだれてるおばあさんに話しかけるところから始まるの。で、もっと言うと、「海にクラゲが漂ってて」みたいな。「自分は役立たずなんだ」みたいな。もう凄いシュールな、「今はこうしてクラゲだけど、昔、警察官だった頃があったなぁ」みたいなところから始まって。
これはちょっとイメージ画像なんだけど。ゲーム始まっちゃうと、老婆に若い女性捜査官が話しかけているっていう。で、それも今時フルボイスでも、凄いフルグラフィックでもできるだろうに、淡々とドット絵に文章だけが出てきて。
どうやら言ってることは、「あなたはもう警官を退職して、もう10何年だか経ちます」と。「だけど、あなたが手掛けた未解決事件についてちゃんとカタをつけとかなければいけないんじゃないですか?」っていう。その現役の若い捜査官が来て。
で、「でも私はもうあの時のことも、あの事件のこともほぼほぼ忘れてしまって、思い出せることももよく分からなくなってます」みたいな。「とにかくイチからゆっくり思い出しましょうよ」って始まるわけ。
で、そうするとこの記憶が曖昧で、かなり意識も朦朧としているおばあさんが、「たしか最初はこんなこと、こんな通報があって始まったんだっけ」とか。「途中、こんなことがあった」っていう話を出して、散文的に。で、意識朦朧としてるから、このセリフを誰が言ったんだとか、この供述をしてるのはどの人と一緒っていうのと、どういう順番でこの話をしてるんだっていうやつを、単純に並べかえていくだけなの。
その単純に出てくる登場人物、少ないんだけど「あ、これはあの女の人が言ってることで辻褄が合うな」とか、あとちょっとややこしい人物もいるから。「あ、これはこっちの人が言ったことだと思ってたら、前後の文脈を考えたらこの人じゃないな」みたいなことを並べていって、上手く合うと「そういえば…」っつって他のことを思い出してくんだけど。
このなんか「そういえば」がハマった時とか。「ああ、そっかそっか。俺は今までこの発言は、目撃者のこの人がしてたと思うけど、この人じゃないわ」って。「こっちの人だわ」っていう、最後の最後のところに「それ以来、娘とは会っていません」ってあって、「あ、娘っていうことは、この人は俺が思ってた性別とは違う人だ」とかなってくると、それをまた組み替えるだけなんだけど。
そのハマった時の気持ちよさが…これはミスリードするかもしんないけど、テトリス的っていうか。物語の全然辻妻が合わなかったところがスコンって入る時の「気持ちいい!」っていう感じが凄くて。