2024年4月8日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『伊集院光 深夜の馬鹿力』(毎週月 25:00-27:00)にて、お笑い芸人・伊集院光が、日本版ライドシェアが開始されたことでタクシーと比較して「ライドシェアはやっぱヤダな」と思う理由について語っていた。
伊集院光:最近凄い思ったのは、今月からライドシェアが始まりますっていう。そのライドシェアって、登録はしてんだけど、自家用車で知らない人が、タクシー代わりみたいにしてくれて。そのアプリで呼ぶと、その人が俺を連れてってくれるっていうやつが始まるってなって。
で、その時に思ったのが、「お前ごときが」って言わないで聞いてくれる?ちょっとタレントを知らん人に家を送ってもらうの、イヤかなぁ。
いや、でいてなんか、別にタクシーの運転手さんだから無愛想にしますってことはないです。それはないですし、これもありがたいもんで、ウチの草野球チームに芸人やりながらタクシードライバーやってる奴、二人もいると、タクシードライバーのことも考えるようになる。より考えるようになるから。そこで大柄な態度をとろうとは思わないんだけど。
やっぱそのさ、プロかアマか分かんない位置の人の車に、乗せてもらう…で、しかもお金もさ、なんか色々読んでると、俺使ったことまだないから分かんないけど、別にタクシー程度って書いてあるのね。
だから、「タクシーの半額で」とか言うなら、ちょっとまだ分からなくもないんだけど、「あ、タクシーぐらいのお金は払うんだ」ってなって。
で、向こうの言い分としては、どうしてもタクシーが回らない時間帯があるし、回らない区域があるから、「そこでだけは認可しますよ」みたいな実験的な段階らしいんだけど。で、「やっぱヤダな」って思っちゃうんだよね。
で、そこで考えた時に、「じゃあ俺らはタクシーの運転手さんはなんでイヤじゃないのか?」っていう時に、「なんとなくこの人は会社を背負っているから」みたいな。昔のそのウェットすぎるとんかつ屋はまぁ別としても、やっぱね、バイトの奴もいたけど、出前すんの、その家の息子だったりとか、いずれその店から独立したいっていう、見習いだったりとかして。
それこそ、そのとんかつ屋の親父に、「今日、いつもの出前持ちの若造の揚げたやつ、食ってくんねぇかな」なんて言われて。「じゃあ、値段引けよ、この野郎」なんつってやってたりとかしたから。
で、新しく実家の方帰って、「とんかつ屋やることになりました」みたいなところまであったから。ある意味、そこに人質とってんだよね、こっち。「お前、ここで変なことしたら、とんかつ屋にはなれないんだよ」っていうところを持ってるじゃん。
で、これがそのやりがい搾取みたいこともあるからさ、良いことかどうかは分かんないんだよね。悪い面にも出んのよ。そこに、絶対的なそのカスタマーハラスメントみたいのも起こるし。
で、もっと言うと、今、テレビ・ラジオ局のADさんが、ADさんの派遣会社から来る、ADさん専門のバイトとは言わないけど、要するにいずれディレクターになる夢を別に持ってはいないっていう人も結構多いの。
ああなってきた時に、SNSもあるからさ。別にないから何か暴力的なことを言うかどうかは別として、もう何も言えない。何も言えないし、あともっと言うとコツも教えない。だって、「ラジオをやる時に、こうやった方がいいよ」っていうこととかを言っても、その人、いずれラジオをやるかどうかも分からないし、自分の仕事をずっと手伝ってくれるわけでもわけでもないじゃんか。