2024年1月20日放送のTOKYO FMのラジオ番組『川島明 そもそもの話』(毎週土 17:00-17:55)にて、お笑いコンビ・次長課長の河本準一が、上京したての不遇の時代で限界を感じていた時にサバンナ高橋から言われた一言で号泣してしまったと告白していた。
川島明:突然、東京へ進出される、と。
河本準一:うん。
川島明:もう一回、イチからいくねん、と。
河本準一:うん。レギュラーももちろんない、劇場の確約もない。で、会社の推しもない。行くのはいい。
川島明:勝手にいけ、と。
河本準一:だけど、向こうで200~300組を抱えてる部署があるので、そこに入って下さい、と。
川島明:はい。実質、ゼロから。
河本準一:うん、ゼロ。
川島明:で、驚いて。僕はもうその最後のライブも出してもらってね。お世話になった奴、後輩全員出るんですよ、次長課長さんのライブ。で、お客さん全員泣いて、「行ってらっしゃい」と。さぁこれがスーパースターの背中だと思って、みんな送り出して。
河本準一:うん。
川島明:そっから河本さんと井上さんの行方が分からなくなって。
河本準一:うん。
川島明:「全く仕事がないらしい」と。で、「河本さんがアルバイトしてるらしいぞ」っていう噂を聞くんですよ。
河本準一:うん、そうやね。
川島明:関西芸人は「はぁ?」みたいな。「あんな天才がなんで?」ってなってるんですよね。一回、仕事なくなっちゃったわけですか?
河本準一:もちろん更地。「舞台出るのも、オーディションからお願いします」って。
川島明:ですよね。2~3年目の方と一緒。
河本準一:はい。で、生活をするのにはもうバイトするしかないっていうので、新宿の歌舞伎町にある、いわゆる案内所みたいな。
川島明:大人のお店、案内しますの。
河本準一:はい。そこで働きながら、当時もうすでに俺は結婚もしてて。息子を、その新宿の歌舞伎町の自分の働いてるところの横に、託児所があってんけど、そこにはもう夜のお店で働いてる方と俺ぐらいしか預けてないぐらい。
川島明:はい。
河本準一:で、終電で息子背負って、で、また家に帰ってっていう、これが続くのよ。
川島明:収入もほぼないっていう。
河本準一:ないですね、全然ない。だから、本当になさすぎて、歌舞伎町にある酒屋さんで缶ビールを買って、公園の地べたに座って飲むっていう。
川島明:まぁ、唯一の。
河本準一:こんなこと、大阪でしたことないねんけど。安いつまみを買って、みんなに手で配って。「ホンマにごめんな」って。
川島明:ああ。それがどれぐらい続くんですか?
河本準一:27から30歳だから、丸々4年間。
川島明:ああ。でも、たまに仕事で大阪とかいはったら、それ全く見せないんですよね。
河本準一:見せへん。
川島明:全然、「ほな行きたい奴行こ」って言ってくれるんですよ。
河本準一:後輩には見せたくなかったんやけど。でも、唯一、一人だけサバンナの高橋さんにずっと世話になってて。
川島明:うん。
河本準一:「お前、バイトやってんの?」みたいな。「それはまぁ、なかなかいきなりは難しいですわ」っていうので、自分なりにはつっぱってたつもりやねんけど。
川島明:うん。
河本準一:大阪に帰った時、二人でご飯食べて。「しんどくなったら、帰ってくるのも全然ええねんで」って。
川島明:ああ
河本準一:「そんなに自分の中で、追い詰めんでええで」ってなった時に、涙腺中の涙腺が、俺の中でダムが全部決壊して。
川島明:ああ。
河本準一:それ覚えてんねんけど、歩きながら言われて、肩ポンって叩かれた瞬間にバーンってダムが決壊してもうて。
川島明:限界やったんですね。
河本準一:もう、自分の中でストレスもう全部限界で。まぁ、早く結婚したのは自分の責任やけど、たしかに家族を持ったのは。
川島明:でも、ですよ。
河本準一:もっと俺は自分の中でできると思っちゃってたのよ、東京で。
川島明:いやいや、当然ですよ。