2019年8月26日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『たまむすび』(毎週月-金 13:00-15:30)にて、フリーキャスターの赤江珠緒が、「諦める」は本来「明らかに見る」という言葉で決してマイナスなことばかりではないと語っていた。
小田嶋隆:為末大さんの『諦める力』ってあって。
赤江珠緒:ああ、はい。
小田嶋隆:あれを読んで、凄い感銘受けたんですけど。
赤江珠緒:うん。
小田嶋隆:あの人の言う「諦める力」って、日本人は「諦める」って考えがちだけど、自分の人生を戦略的に、自分向きに再設計することだって言うんですね。
カンニング竹山:うん。
小田嶋隆:彼の場合には、100 mの選手だったんだけど。で、もちろん日本では一流だったんですけど、世界でメダルをとるために、自分の身体能力と、体格と、歩幅やら色々検討した結果、自分はハードルの方が有利なんじゃないか、と。
赤江珠緒:うん。
小田嶋隆:それで考えて、そこから転向してハードル選手として、世界で銀メダルをとった。
赤江珠緒:うん。
小田嶋隆:やっぱりそういう、一回あきらめたようだけど、道を変えて成功したわけじゃないですか。
赤江珠緒:そうですよね。
小田嶋隆:それは、ごく小さい頃に思い込んだ子供の夢みたいなものにかじりついてくよりは、どっかの段階で「ちょっと待てよ」と。「自分はこっちの方がいいんじゃないか」というふうになるのは当たり前というか、そっちの方がポジティブじゃないですか。
赤江珠緒:たしかに。「諦める」という言葉自体には、なんか最近、負のイメージがつきまとってますけど、「明らかに見る」から来てますもんね。
小田嶋隆:ああ。
赤江珠緒:仏教用語で言うと、「真理を明らかに見る」から来ていて。
カンニング竹山:へぇ、そうなんだ。
赤江珠緒:今の自分の現状をきちんと見るということですね。
カンニング竹山:それが諦める?
赤江珠緒:はい。なので、決してマイナスな言葉ではないみたいですよ。
小田嶋隆:赤江さん、年取ったらそういう仕事できますね。
赤江珠緒:ふふ(笑)