町山智浩、全米抗議デモに発展した「白人警官に首を押しつけられ黒人男性が死亡した事件」は映画『ドゥ・ザ・ライト・シング』に酷似していると指摘「全く同じこと」

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2020年6月2日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『たまむすび』(毎週月-金 13:00-15:30)にて、映画評論家・町山智浩が、全米抗議デモに発展した「白人警官に首を押しつけられ黒人男性が死亡した事件」は映画『ドゥ・ザ・ライト・シング』に酷似していると指摘していた。

町山智浩:今、これは曲がかかってますけども。Public Enemyのね、『Fight The Power』って歌なんですけど。

山里亮太:うん。

町山智浩:1980年代に、ロサンゼルス暴動というのがありまして。

外山惠理:はい。

町山智浩:それからヒントを得た『ドゥ・ザ・ライト・シング』という映画の主題歌なんですけども。

山里亮太:うん。

町山智浩:これとほとんど同じことが起こってしまったんですね、アメリカでは。

山里亮太:はい。

町山智浩:この映画の中では、ある揉め事の中で、黒人の若者が警察官に首を絞められて、窒息死させられることから大暴動に発展していくっていう映画なんですよ。

山里亮太:ああ、まさに。

町山智浩:で、今、アメリカで起こっているのは、全く同じことなんですよ。

山里亮太:はい。

町山智浩:だから、この映画を作ったスパイク・リー監督は、「全くアメリカは変わってねぇな」ってふうに言ってますけども。

山里亮太:うん。

町山智浩:はい。きっかけはミネアポリスという街で、1人の40代の男性が、「コンビニで偽札を使った”らしい”」ということで、警察官に取り押さえられて、首の上に乗っかられて、それで窒息死したんですけども。

山里亮太:はい。

町山智浩:その後、まぁ警察の対応が悪かったんですよね。

山里亮太:うん。

町山智浩:その警察官を逮捕したり、起訴したりしないまんま、何日間も過ぎたもんだから、「その警察官を罰しろ」っていうことで、段々エスカレートしていって、暴動になっていったんですけども。

外山惠理:うん。

町山智浩:ただ、それだけじゃないですよ。実は物凄いずっと続いているんですよ、2009年からずーっと10年間に渡って、無抵抗の人を警察官が射殺していく事件がアメリカ中で次々と起こっていて。

外山惠理:はい。

町山智浩:どのくらい死んでるかって言うと、数が2013年から2017年の間に、良い人も悪い人も含めて、警察官が殺した人の数って、アメリカでは7,600人以上なんですよ。

外山惠理:え?!

山里亮太:「良い人も悪い人も含めて」ってのが怖いですね。

町山智浩:含めて。だから、2013年から2017年って、たった5年間しかないんですよ。

山里亮太:へぇ。

町山智浩:だから毎年1,000人以上殺されているんですよ、警察官によって。その内どのくらい悪くない人が殺されてるかっていうのは、分からなかったんですけど、今、問題になったり表面に出てくるのは、その瞬間がスマホで撮影されちゃったものなんですよ。

山里亮太:ああ。

町山智浩:もう全員無抵抗だったり、それこそ銃を持ってなかったり。本当にね、ここ何年かで起こっている事件で酷いのはね、自宅に入ろうとしているのに、他の家に入ろうしたんだと思われて、射殺されるとかね。

外山惠理:え?!

町山智浩:これ、サクラメントで起こったんですけど。

外山惠理:自分の家なのに?

町山智浩:そう、結構、中産階級の家だったんで、「ここに黒人がいるのはおかしい」っていうことで撃たれた。

山里亮太:うわぁ。

町山智浩:あとは、自分の家でゲームをしていて射殺されるっていう人もいました、女性です、黒人女性。

山里亮太:え?なんでなんですか?

町山智浩:これね、別のアパートと間違えたらしいんですよ。

山里亮太:あ、警察が?

町山智浩:警察が。で、入って、黒人女性が自分の自宅に座ってたのに、それを射殺しているんですよ。

外山惠理:酷い。

町山智浩:そういうことが、ずーっと続いているんですよ。

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