2023年8月27日放送のTOKYO FMのラジオ番組『鈴木敏夫のジブリ汗まみれ』(毎週日 23:00 – 23:30)にて、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーが、宮﨑駿が制作した『魔女の宅急便』『ハウルの動く城』などの映画が原作から大きく乖離した理由について語っていた。
鈴木敏夫:契約をね、原作者と結ぶじゃないですか。
池澤夏樹:はい。
鈴木敏夫:その時に、僕、絶対に忘れないことが一個だけあるんです。簡単に言うと、「大幅に内容が変わるんで、その節はよろしく」って。
池澤夏樹:ふふ(笑)
鈴木敏夫:これを入れなきゃ、だって安心してできないですもん(笑)だって、変わっちゃうに決まってるんだから(笑)
池澤夏樹:ふふ(笑)踏み台でしかない。
鈴木敏夫:そうなんです。大体ね、読解力が弱いんですよ、あの人。これの天才ですね。
池澤夏樹:うん。
鈴木敏夫:本当、そう思う。
池澤夏樹:うん。
鈴木敏夫:どうしてね…『ハウル』なんかね、あれ、原作読むとすぐ分かるんですけど、あれ、ゲームの中の世界の話なんですよ。
池澤夏樹:うん。
鈴木敏夫:最後まで理解できないんです。
池澤夏樹:うん。
鈴木敏夫:これは凄い人だなぁって思ったんですね。だから、『魔女の宅急便』だってね、色々あってやらなきゃいけなくなるとね。最初、一回だけ読んだんです、彼がね。
池澤夏樹:うん。
鈴木敏夫:で、最初に僕にね、「俺、読む暇ないから、鈴木さん読んどいて」って言われてね。
池澤夏樹:ふふ(笑)
鈴木敏夫:で、僕が読んで。色々あったんですけど、「こうやってやれば、映画にできる」って思いついたんですよ。で、宮﨑に説明するでしょ。
池澤夏樹:はい。
鈴木敏夫:で、その後に、本人が読んで「違うじゃねぇか」って怒り出したんですけど(笑)
池澤夏樹:ふふ(笑)
鈴木敏夫:そういうことの繰り返しなんです、はい(笑)