2021年8月2日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『伊集院光とらじおと』(毎週月-木 8:30-11:00)にて、お笑い芸人・伊集院光とフリーキャスターの古舘伊知郎が、プロの喋り手としての年齢による「スピードや瞬発力の衰え」との折り合いのつけ方について語っていた。
伊集院光:年齢重ねるでしょ。そうすると、僕で言えば、瞬発力なんか物凄い落ちるんですよ。そこをどう技術みたいなことで、上手に折り合いつけてこうかっていうのが…今、僕、53です。
古舘伊知郎:ねぇ、さっきおっしゃってましたね。
伊集院光:はい。古舘さんは、60…
古舘伊知郎:もうすぐ67になります。
伊集院光:このあたり、どうですか?
古舘伊知郎:やっぱりね、自分の22でアナウンサーになって、23~4歳の時のプロレス実況とかがテレビ朝日のCSチャンネルとかで流れてるのを聞くと、始めの5分なつかしいんですよ。
伊集院光:はい。
古舘伊知郎:「うわ、24の時、こんな喋りまくってきた、今より全然ハイテンポで物凄い喋りしてるけど、人に伝わんねぇな、この早さじゃ」とか。
伊集院光:ああ、逆に?
古舘伊知郎:思ってる内に、10分するとうるさく感じますよ。
伊集院光:うん。
古舘伊知郎:過去の自分に嫉妬してんの。だから今、それぐらい今、衰えてるんですよね。
伊集院光:なるほど。
古舘伊知郎:でも、若い時のエンジンって、ブワーッと回転して、これ見よがしだと、人に伝わらないっていう悪さもあるんですよ。
伊集院光:「どうだ!」じゃないけど、「俺、この発想も喋りもできるぞ」っていう、「どうだ!」感ってありますよね。
古舘伊知郎:そう。「どうだ」感と、スピードが目的化しちゃってるから。
伊集院光:ああ。
古舘伊知郎:手段じゃないから、メリハリを使わないで、スピード達成だけ考えちゃってるから。「より速く」みたいなことを考えて、舌先のオリンピックみたいなことを考えちゃってるから。
伊集院光:うん。
古舘伊知郎:グワーッとやって、マスターベーションってことがあるんで。
伊集院光:うん。
古舘伊知郎:伊集院さんが「反射神経鈍ってきた」ってひたすら考え続けることって、トレーニングかなって思いますね。
伊集院光:なるほど。
古舘伊知郎:意識するから。
伊集院光:凄いよく分かる。