2019年7月27日放送の放送のFM OSAKAの番組『TENGA presents Midnight World Cafe～TENGA 茶屋～』(毎週土 25:30 – 26:30)にて、お笑い芸人・ケンドーコバヤシが、宮迫博之と田村亮の謝罪会見についてインタビューを受けてボケるもニュース番組でコメントをカットされてしまい激怒していた。
ケンドーコバヤシ：今ね、吉本興業が非常に揺れております。宮迫さんとね、亮の記者会見があり、その後、『ワイドナショー』で、松本さんと東野さんが生放送して。
これは、岡本社長も記者会見をすべきだ、ということで。そして、岡本社長の記者会見もあり、その記者会見の模様はね、色々ありまして。各タレントが一斉に蜂起するかのように。「これはおかしい」みたいなことをね、各SNS、ワイドショー等のコメントで大変なことを言ってね。
で、「これはどうなるんだ？」と皆さんも気になってて。そんな中、ケンコバ何を言うんだって気になる方もおられると思うんですけども。僕は、でも…この騒動の最中ね、ニュースとか報道、ワイドショーっていうのはどうしても刺激的なものを放送していくということで。こういうことがあった時、埋もれてしまっていることがあるんです。
そんな騒動の最中、今日はね、一人の…僕がよく知る、皆さんもよく知る芸人が死んだ話をね。僕だけでも伝えてあげられたらなってことで、オープニングでちょっとお時間いただいてね、お話させていただこうと思います。
凄く暗い話になるんでね。もしよかったらお付き合いくださいっていう話なんですけど。実は…本当に表に全然出てないんですけど、芸人が死にました。時系列通り話せば、宮迫さんと亮の会見があった日、その日にですね、僕、仕事でジュニアさんとやってる『にけつッ』という10年ぐらいやってるトークの番組なんですけど、その収録があって。
それの収録した時間と、記者会見の時間がちょうど同じぐらいやったんで、ほぼ、合間でチョロチョロって見せていただいて。でも、僕が見た感じでは、やっと喋れて。この結果どうなろうが、2人はスッキリできるだろうなって感じやったんですよ。
で、『にけつッ』っていうのは3本撮りの収録でして。それが終わってスタジオを出ましたところ、テレビカメラとリポーターが僕なんかに直撃してきまして。「どうでした？宮迫さんと亮さんに一言」みたいなことを訊かれたんです。
その時、僕はちゃんと記者会見も見れてないですし。どんな時でも、「お前は何があってもふざけなさい」とNSC在籍時に大工富明先生に言われたのを守ってきた男なんで。これは一発ボケておこうと思いまして。
今、世間ではね、宮迫さんの事件で示したことでよく言われてるのは、「なんで最初に謝らんかったんや」というのが不文律として世間もできてるな、このフックは使えると思って、いきなりカメラに向かって謝ったんです。
「すみませんでした、気の迷いで行ってしましました、すみません」って。目に涙を浮かべて突然謝ることでレポーターも「え？何がですか？」ってところで、「僕がニューハーフヘルスに気の迷いで行ったことで来たんですよね、これ」って言いまして。
「はぁ？」みたいなことを言われて。「すみません、気の迷いで。でも、10回だけです。10回しか行ってないです、ニューハーフヘルスは」って。我ながら、この瞬時にボケと構成。凄ない？俺」みたいな目でマネージャーの風俗太郎を見たら、ゲラゲラ笑ってくれてて、「よし、よし」ってことで。
「それじゃ」って、颯爽とタクシー飛び乗って帰ったんです。そこまではご満悦で帰って。で、次の日の夜ですかね。後輩たち3人の酒飲んでて。後輩たちも暗い雰囲気なんです、会社が揺れてるので。
「そんなん関係あらへん、飲め、飲め」って言ってたら、「そんなことより、コバヤシさん見ましたよ、夜のニュース番組」って。「あ、見た？あれ流れたの？あ、そう？どうやったの？」って。
「見損ないましたよ」って。「え？見損なったって？」「ニュース番組で吉本のことを報じてるからチャンネルとめて見ちゃったら、各芸人の反応って、コバヤシさん劇場出たところで直撃されて、最初にあたふたしてそのままタクシー飛び乗って帰って行ってて、何なんですか？あれ」みたいな。
「ちょっと待ってくれ。どういうオンエアやったんや？」「音声なしで、コバヤシさんあたふたして、すみませんみたいな感じでタクシー飛び乗って帰っていってました。情けないです、僕は！それに比べて陣内さんはね、あの直撃に『僕たちはお笑いが大好きで、お笑いをやりたいだけなんです』っていう、熱いツイートを投稿して、世間は陣内さんのことで盛り上がってますよ」って。
「それに比べて、コバヤシは情けない奴やって、みんな言ってますわ」「待ってくれ、違う、俺はこうボケたんや」言うて。「そんなわけない。今、テレビが嘘つくわけないでしょ。コバヤシさん狼狽してね、作り笑顔でタクシー飛び乗って帰っていきましたよ。情けないですわ」みたいに言われて。
これ、どういうことですか、社会、世間。俺は芸人として生きて、芸人として死んだんです。あの日、あの時、あの場所で…これ、世の中、間違ってます。今ね、芸人たちが一斉に熱いことをSNSで言い出して、なぜかみんな支持を受けてるらしいです。
大工富明先生の教えをね、唯一守った俺だけが、情けない奴扱いですわ。俺は絶対に許さないぞ、もうこうなったら。大崎会長も岡本社長も、宮迫さんも亮も、そして熱いことを言った芸人、これに関わった全員を許さない！俺は。
俺は笑ってくれた風俗太郎とともに生きていきます(笑)俺があそこでボケたという唯一の生き証人、風俗太郎とともに生きていきます。
俺はもう全員を許さないからね。
