2024年11月18日放送のTOKYO FMのラジオ番組『川島明 そもそもの話』(毎週土 17:00-17:55)にて、イラストレーターの安齋肇が、『タモリ倶楽部』の名物コーナー「空耳アワー」が誕生するまでの流れについて語っていた。
川島明:タモリさんと安齋さんって、『タモリ倶楽部』の前からお知り合いだったんですか?
安齋肇:いや、えっとね、『タモリ倶楽部』のスタッフの放送作家の人は知り合いだったりとかして。
川島明:ああ。
安齋肇:そのぐらいですよ。
川島明:じゃあ、タモさんと面識ない状態で?
安齋肇:そうです。
川島明:突然、空耳アワーっていうのが始まるわけですか?
安齋肇:えっとね、最初は「あなたにも音楽を」っていうコーナーなんですよ。
川島明:え?空耳アワーじゃない?
安齋肇:そうです、何ヶ月か。最初はだからなんて言うんですか、音効さん、いわゆるスタッフでいうところの音楽をつける人。
川島明:はい。
安齋肇:あの人たちが、これからは番組の凄くメインになっていって。音楽をつけるっていうことがもう前に出てくるぐらいのことになるんじゃないかっていうので。
川島明:なるほどね。
安齋肇:昔の曲で,ピンキーとキラーズの『恋の季節』。「恋は、私の恋は…」ってあるじゃないですか。あれに、小岩の駅の看板をずーっと映してる、みたいな。
川島明:邦楽だったんですか?最初は。
安齋肇:邦楽です。最初は、邦楽と洋学が一緒だったんです。
川島明:曲の部門を選ばず?
安齋肇:そうです、もう節操なく(笑)
川島明:曲で、違う絵を当てて?
安齋肇:そう。洋楽の方も、Earth,Wind & Fireも「青森県、青森県、青森県…」っていう。ラジオとかで凄くもうブレイクした、「日本語に聞こえるぞ」っていう曲がいくつかあって。
川島明:ああ。
安齋肇:クイーンの「頑張ーれ田淵」とか。
川島明:はい、はい。めっちゃ覚えてます、それ。
安齋肇:それが、洋学の方の。ラジオのね、こういうリスナーの人たちがもう昔からそういうのを色々聞いてたわけじゃないですか。
川島明:うん。
安齋肇:アリスの人たちがやってたり、鶴光さんがやってたり。
川島明:ラジオの人気コーナーでね。
安齋肇:鶴光さんのに至っては、本当にもう下ネタだけを(笑)
川島明:まぁ、言えない言葉を歌ってもらって。
安齋肇:そう(笑)それをラジオの人たちが聞いて、喜んでる。
川島明:面白がった、と。
安齋肇:で、その喜びをそのまんまはがきに書いて送ってきたんですよ、どんどん。で、洋楽がめちゃめちゃメインになってきちゃって。
川島明:多かったんですね。
安齋肇:そうです。その時に、町山広美っていう放送作家、彼女がタモリさんの相手をするのに出てたんです。
川島明:はい。
安齋肇:でも、そういうのはね、『タモリ倶楽部』ではあんまり珍しいことじゃないの。
川島明:ああ。
安齋肇:放送作家の人とタモリさんがそのコーナーの進行をやるっていうのは。
川島明:安齋さん、そこはいないですか?
安齋肇:いなかったんです。で、彼女は「私はやだ」と、毎週やんの(笑)
川島明:出たくない、と。
安齋肇:「誰か探してきたい」って言って、僕が当時、宝島っていう割となんかサブカルっぽい雑誌で。あそこにダジャレだけを書いてたんですよ。
川島明:そういうコーナーを持ってたんですか?
安齋肇:本当にどうしようもないダジャレ。で、僕、音楽のレコードジャケットのデザインとかもしてたんで。
川島明:ピッタリじゃないですか。
安齋肇:しかも長髪で、なんかちょっと得体の知れない感じ、一般の人から見たら。
川島明:はい。
安齋肇:「この人、なんだろう?」っていう、そういうなんかフックもあったっていうんで。
川島明:謎の男。
安齋肇:はっはっはっ(笑)