2024年5月19日放送のTOKYO FMのラジオ番組『川島明 そもそもの話』(毎週土 17:00-17:55)にて、音楽プロデューサーの蔦谷好位置が、米津玄師が『アイネクライネ』でプロデュースを依頼してきた理由に驚いたと告白していた。
蔦谷好位置:キャリアを結構重ねてって、30代後半ぐらいになってくると、中堅・ベテランの域にそろそろ差し掛かるぞ、みたいな時。
川島明:そうですね。
蔦谷好位置:で、キャリアも長くなってきて、なかなか若い人たちとそんなに仕事がなかった時に、声をてくれたのが米津玄師君で。
川島明:ああ。
蔦谷好位置:当時21歳とか、22歳で。
川島明:うん。
蔦谷好位置:彼は全部、自分でできちゃう。そもそもポカロPの時から、全部1人でやって。
川島明:たしかに。
蔦谷好位置:あの世界を作れる人だったんで、まず面談みたいな。
川島明:うん。
蔦谷好位置:「お話しよう」みたいな、向こうから提案で。
川島明:はい。
蔦谷好位置:で、曲聞いて「凄くいい曲だし、でも俺がやらなくても君、全部できてると思うよ」って話をしたら、「僕は自分で作ってると、どうしても自分の内面とかに入っていって、暗い世界になっていくんだけど、本当は少年ジャンプみたいな勇気・勝利みたいな、そういうものを作りたいんだ」と。
川島明:うん。
蔦谷好位置:「外に向ける音楽を作りたくて、そういうポップスの真ん中でやってる蔦谷さんと一緒にやって、自分がどう変化するかを感じてみたいんだ」みたいなことを、21~2で言ってるんですよ。
川島明:凄い冷静ですよね。
蔦谷好位置:うん。
川島明:一回、ポップスの光に当ててくれ、と。
蔦谷好位置:で、一緒に初めてやったのが『アイネクライネ』っていう曲で。
川島明:ああ、そうか。
蔦谷好位置:そっから何曲かやるんですけど、米津君とやったっていうことで、若いアーティストからも、たくさん「蔦谷さんとやりたい」って言っていただけるようになって、彼にも凄く感謝してるし。
川島明:うん。
蔦谷好位置:今は一緒にやってないんですけど、何年か前に二人で飲んでる時に、「いや、蔦谷さん俺、魔人ブーなんですよ」って言って。「人を全部食って、デカくなってるんですよ」って(笑)
川島明:ふふ(笑)
蔦谷好位置:「だから、蔦谷さんからめっちゃ盗みました」とか言ってるんだけど。
川島明:へぇ。
蔦谷好位置:「でも、俺も魔人ブーなんだよ」って(笑)
川島明:はっはっはっ(笑)
蔦谷好位置:「俺、お前からめちゃくちゃ盗んでて」って(笑)
川島明:ブー同士(笑)
蔦谷好位置:影響を受けて。
川島明:お互い食い合って、お互いが良いところを盗んでるんだよ、という。
蔦谷好位置:そうですね。
川島明:一流だ。
蔦谷好位置:まぁ、そうですね。刺激を受けたっていうことです、彼から。
川島明:まぁ、やっぱ変わりますよね。結局、お話聞いてると人が次に繋げていってくれてるという。
蔦谷好位置:そうですね、本当にそうです。