2023年8月8日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『爆笑問題カーボーイ』(毎週火 25:00-27:00)にて、お笑いコンビ・爆笑問題の太田光が、司馬遼太郎の『二十一世紀に生きる君たちへ』の原稿を読んだ編集者が驚いた理由について語っていた。
太田光:『二十一世紀に生きる君たちへ』っていうのは、まさにその破壊の世紀を体験してるわけですよ。
田中裕二:うん、うん。
太田光:だけど、これからは人類っていうのはね、アインシュタインが相対性理論を発見して、原爆も作ったけれども、これからはその自分たちが驕ってたってことを、徐々に分かり始めてきて。
田中裕二:うん。
太田光:まさに言う通り、環境とかっていう意識もだんだん。この君たちがそうやって、どんどん、どんどん人間が一番じゃないってことに気づくはずだ、と。
田中裕二:うん。
太田光:で、最終的にはこの文を書き終えて、今、21世紀に生きる君たちにって、「唯一残念なのは、君たちを見れないことだ」と。
田中裕二:うん。
太田光:「僕はもう死ぬから、21世紀まで生きられない。だから、タイムマシーンでもあれば、君たちを見たい。でも、唯一こうやって書いてきて、今、筆を置く前に思うのは、今のこの21世紀に生きる君たちの姿が、まるで真夏の太陽のように輝いて見える」と。
田中裕二:うん。
太田光:でも、その後に、『街道をゆく』の担当だった人と会う機会があったんですよ。
田中裕二:うん。
太田光:もちろんこの仕事始めて、司馬さん亡くなってからですよ。で、その話をしたの。『二十一世紀に生きる君たちへ』は素晴らしかった、俺は大好きなんだって言ったら、その担当の人が、その時を知ってると。
田中裕二:うん。
太田光:当時、バブルの頃で。「僕はビックリしたんだ」と。出来上がった文章を読んで。
田中裕二:うん。
太田光:っていうのは、常に『街道をゆく』の時に、司馬さんはあの頃、「もう日本は滅びる」って。もう、口を開けばそう言ってた、と。
田中裕二:うん。
太田光:なぜかというと、いつから日本人はこうなっちゃったんだ、と。要するに、自分たちの土地を投機に使って、それを担保に入れて。
田中裕二:ああ、ちょうどバブルの頃でね。
太田光:自分たちの大切な土地をですよ。担保に入れて。で、言ってみればそれを、カネを増やすために売ったり、買ったりの道具にする。「ここまで日本人は落ちたのか」と。
田中裕二:うん。
太田光:「もう、日本の将来はない」って、散々、会うたびに言ってたのに、出来上がった文章を見たら、「君たちのことを見たら、真夏の太陽のように輝いてる」って書いてあったから、ビックリしたんだ、と。
田中裕二:うん。
太田光:それを聞いて俺は、「やっぱり司馬さんって、書いてくうちに、どんどん明るくなっちゃう人なんだ」と。
田中裕二:ああ、そうなんだね。
太田光:「だからこそ、龍馬が書けたんだ」って。
田中裕二:なるほど。