2019年9月25日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『爆笑問題カーボーイ』(毎週火 25:00-27:00)にて、お笑いコンビ・爆笑問題の太田光が、民放連賞・最優秀賞を受賞した『ごぜん様さま』が西日本豪雨直後で迎えた困難な放送回について語っていた。
太田光：(広島県内全域で甚大な被害を及ぼした西日本豪雨)豪雨の前の金曜日に。「とにかくね、こういう時に一番困るのは、ウチは大丈夫だから」と。
田中裕二：うん。
太田光：年寄りがね、「こんだけね、長年ここに住んでて、そんなことないんだから」って言って、「避難してくださいって言ってるのに、避難しないのは、それこそそこに時間とられて、他の人の避難が滞るから、そういうことやめてね」っていうのと。
田中裕二：うん。
太田光：「火曜日ね、もう一回笑顔で会えるために言いますよ」って言って。
田中裕二：ああ、そうなんだ。
太田光：で、土・日・月の時に大雨になるんですよ。
田中裕二：あれは大変だったもんね、岡山とか広島とかあの辺。
太田光：そう。岡山、水で沈むんです。
田中裕二：凄かったからね。
太田光：で、岡山もやっぱりそういう年寄りたちがいたんですよ。
田中裕二：うん。
太田光：もう岡山なんてところは、今まで災害に見舞われたことがない。晴れの町。
田中裕二：うん、うん。
太田光：そういうことで。で、やっぱりそうなったんです。
田中裕二：うん。
太田光：そうなった時に、俺は…この土・日・月の横山は、どんだけジレンマっていうか。
田中裕二：自分が呼びかけて。
太田光：しかも、その放送がないわけですよ。
田中裕二：ないからね。
太田光：で、どうやって出てくるかなと思って。火曜日出てきて。
田中裕二：うん。
太田光：放送って難しいじゃない。
田中裕二：うん。
太田光：明るくやってるからね、いつも。楽しく始まるわけですよ。
田中裕二：うん。
太田光：週末はね、本当にイライラしながら過ごしました、と。「『ごぜん様』、明日から頑張ろうなんて言ってもね、手島(プロデューサー)も『僕たちみたいな昼行灯も頑張るときがきましたね』って。そういう態度でいいのか！」って、ギャグっぽく言いながら。
田中裕二：うん。
太田光：それでもね、アイツ怒りが隠せないからさ(笑)
田中裕二：うん。
太田光：「こういう時、一番大事なのは怒らないことです」って(笑)
田中裕二：はっはっはっ(笑)自分に言ってるわけね(笑)
太田光：じゃなくて、リスナーに。「こういう時にね、必ず敵を作る人がいますよ。たとえば政府が悪い、とか。でもね、今は味方しかいないですから。たとえば、ボランティアでちょっと滞ってるということがあったとしても…今、『マスコミ何もしてないじゃないか』って、そういうこと言う奴いるでしょ？」って。
田中裕二：はっはっはっ(笑)
太田光：もう怒りがさ(笑)我先に…よっぽどジレンマがあったんだと思う。
田中裕二：うん。
太田光：でね、その時はRCCのイベントが直後に控えてて。ファッションに関するイベントがまだ中止になる前なんですよ。
田中裕二：はい、はい。
太田光：で、通常放送やりつつ、避難、被害状況も伝えるっていうところなんですよ。で、横山は「こういう時ね、インターネットを使ってくださいって我々言うとね、『インターネット使えない老人はどうすればいいんだ』ってね、そういうこと言ってくる人がいますけども。そこは穏やかに…だったらお前が言えよ」みたいな、そういうのが端々に出るわけ(笑)
田中裕二：はい、はい(笑)
太田光：コイツ器小せぇなって思いながら聴いてるわけ。
田中裕二：そんなことないでしょ(笑)
太田光：ファッションのイベント、RCC主催で毎年やってるらしい。それもやらなきゃいけない。「やっていいのか、こういう時…って思いながらも、やりましょうか」みたいな、感情の上がり下がりが凄いんだよ(笑)
田中裕二：分かる、分かる、それはね。
太田光：その後、河村ちゃんが「それでは…」ってBGM絞って、「広島の被害状況をお知らせします」って。「まずは亡くなった方の数、20人」っていうのを、淡々と読んでいくわけ。
田中裕二：うん。
太田光：最初明るくて、そこだけシーンとするわけね。
田中裕二：うん。
太田光：「今、避難所ではこういう給水所があって…」って。「行方不明の人の数、心肺停止者の数…」って、河村ちゃんが読んでくわけ。
田中裕二：うん。
太田光：で、そっからまたBGM上げて、「さぁ、それでは…とにかくこのラジオを利用してください」って横山言いながら。まぁ、その時の感情って凄いだろうなって俺は思いながら聴いてるわけだよ。
