2021年5月1日放送のニッポン放送系のラジオ番組『オードリーのオールナイトニッポン』(毎週土 25:00-27:00)にて、お笑いコンビ・オードリーの若林正恭が、『さようなら全てのエヴァンゲリオン』熱海合宿のシーンで庵野秀明へスタッフが「夢を見た」という形で提案したことに感心していた。
若林正恭:庵野秀明さんのドキュメンタリーでさ、「シナリオがなかなか降りてこない」ってさ、合宿してんだよね、なんか。熱海で。
春日俊彰:へぇ。
若林正恭:ネタ出しみたいな感じで、ライブで言う。
春日俊彰:ああ、そう。
若林正恭:結構、みんなバーっていて、それで俺、見てて、「この人、上手いなぁ」って思った人がいるんだけど。
春日俊彰:ほう、ほう。
若林正恭:庵野さんが「まだ分かんない」って、結構連続で言うところがあって。
春日俊彰:うん、うん。
若林正恭:「まだちょっと降りてきてない」みたいなことを言う時があって、要するにお笑いの芸人で言うところの放送作家とか、ディレクターさんとかが進めようにも進められない、みたいな。
春日俊彰:うん、うん。
若林正恭:状況あるじゃない。本人が降りてきてないっていう。
春日俊彰:うん。
若林正恭:その一人のスタッフさんが、「僕、夢見たんですよ。『シン・エヴァンゲリオン』が公開されて見に行く」って。
春日俊彰:ほう。
若林正恭:「僕、夢見て。雲がかかってて、その雲がバーッて流れて、それが晴れると、凧(たこ)に張り付いたエヴァンゲリオンが現れて、『ああ、庵野さんやっちまったなぁ』って思ったんですよね」って言ったのね。
春日俊彰:ほう、ほう。
若林正恭:「いや、凧は難しいかな」って言って。庵野さん優しいから、そういう言い方して。
春日俊彰:うん。
若林正恭:「ないっすよね」みたいな感じで話は終わったんだけど。
春日俊彰:はい、はい。
若林正恭:「その言い方上手いなぁ」って思ったんだよね(笑)
春日俊彰:ふふ(笑)
若林正恭:自分より立場上の人に「このアイデアどうですか」って言うの、作家さんは勇気いるじゃん。「そっちよりこっちの方がいいんじゃないですか」って。「このアイデアどうですか?」って出すと、庵野さんが「いや、違う。違うってことは分かる」っていうようなことを言うからさ。
春日俊彰:うん。
若林正恭:「夢見たんっすよねぇ」で入るって、「この人上手いなぁ」って思ったんだよね(笑)
春日俊彰:たしかにね。
若林正恭:傷つけないじゃん、本人も。
春日俊彰:うん。で、「それはちょっと違うんじゃない?」って言いやすいしね、夢だから。
若林正恭:そう、そう。