ピース又吉直樹、映画『ドライブ・マイ・カー』は演劇と人生を上手く重ね合わせて演出させた作品であると賞賛「重層的な面白さ」

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2022年4月4日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『パンサー向井の#ふらっと』(毎週月-木 8:30-11:00)にて、お笑いコンビ・ピースの又吉直樹が、映画『ドライブ・マイ・カー』は演劇と人生を上手く重ね合わせて演出させた作品であると賞賛していた。

又吉直樹:大切な人を失った、それをどう乗り越えていくか。

向井慧:うん。

又吉直樹:っていう映画じゃないですか。そのことについて、凄く考えさせられるっていう。

滝沢カレン:うん。

又吉直樹:で、主人公が役者であり、演出家であるっていう。演劇も凄く効果的に出てきますよね。

向井慧:はい。

又吉直樹:で、あそこで扱われていた演劇が、チェーホフの『ワーニャ伯父さん』っていう。

向井慧:はい。

又吉直樹:『ワーニャ伯父さん』が、そもそも大変だけど、それでも生きていかなければいけないんだっていう話やから。

向井慧:うん。

又吉直樹:そこでまず、この映画とも通底しててっていうのがあって。

向井慧:はい。

又吉直樹:で、脚本家の妻が抱えていたものがありますよね、秘密が。

向井慧:秘密がね。

又吉直樹:それに対してとった行動って、なんだろう…追求するんじゃなくて。

向井慧:見て見ぬふりみたいなことだったり。

又吉直樹:見て見ぬふりをして、その夫婦関係を続けていくっていうのは、役者やからこそできたことっていう。

向井慧:演じられたっていう。

又吉直樹:演じられた。

滝沢カレン:なるほど。

又吉直樹:演劇と人生って、めちゃくちゃ似てて。ここで結婚して、とか。家庭作ってっていう、なんとなくの「大体、こんな感じかな」って台本あるけど。

向井慧:うん。

又吉直樹:そこに出てくる役者とか、自分以外の他者を上手くコントロールできひんから。

向井慧:うん。

又吉直樹:思い通りに演出して、思い通りに上手くいくことなんかなかなかないっていうのと。

滝沢カレン:うん。

又吉直樹:この演出家、プロの演出家である役者が、それをやろうとするけど上手くいかないっていうところが、絶妙やなっていう。

向井慧:ああ、なるほど。

又吉直樹:それがシーンごとに、場面ごとに『ワーニャ伯父さん』のセリフとか、『ゴドーを待ちながら』とかが、「ああ、なるほどここで重ねってんねや」みたいなのもあって。

向井慧:リンクしてるんですよね。僕とかは、『ワーニャ伯父さん』全く知らない状態で見て。ところどころ、セリフがもちろん出てくるんですけど。

滝沢カレン:うん。

向井慧:なんかリンクしてるんだろうな、ぐらいにしか感じられなかったりしたんですよね。

又吉直樹:うん、うん。

向井慧:そこをどんどん分かっていくと、もっと…

又吉直樹:また重層的な面白さがあるんでしょうね。

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