2019年9月10日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『爆笑問題カーボーイ』(毎週火 25:00-27:00)にて、お笑いコンビ・爆笑問題の太田光が、丸山穂高議員の北方領土や竹島を「戦争で取り返す」発言に苦言を呈していた。
太田光:「戦争じゃなきゃいけないんじゃないですか」って言った場合ですよ。これ、今までの歴史上、やっぱりその言葉の端っこで。
田中裕二:うん。
太田光:言葉を切り取って誤解になって、大変なことになることっていうのは、歴史があるんですよ。
田中裕二:あったでしょう、それは。
太田光:特に、太平洋戦争とか、その前の日中戦争の時だって、やっぱり日本政府っていうのは、中国とね、ずっともう15年戦争が続いてたわけですよね。そっから太平洋戦争途中から突入するんだけど。
田中裕二:うん。
太田光:なんとか中国との争いをね、上手く着地させたいと思っている最中に、「国民政府を相手にせず」っていうね、言葉が出たんですよ。あれは、近衛文麿かな。
田中裕二:うん。
太田光:要するに、蒋介石の…中国って、二つに分かれてたからね。
田中裕二:うん。
太田光:それが伝わる。要は「戦争だ」っていう意味に今度、捉えちゃうと、向こう側がね。それで、今度は近衛さんはもう一回、柔らかい言い方に変えて発表するんだけど、もうその時は時既に遅し、みたなことがあったり。
田中裕二:うん。
太田光:最後、ポツダム宣言のミズーリ号の時、あの直前に「我、これを黙殺す」って。これも、後の歴史でどうだったのかって、それが鈴木貫太郎かなんかだと思うんだけど。
田中裕二:うん。
太田光:それが新聞に載ったわけですよ。要するにポツダム宣言、全面的な無条件降伏みたいなことを日本に言ったときに、「我、これを黙殺す」っていうような言葉が新聞に載って。要は「黙殺」って言葉、強いんです。それを英語に訳すでしょ。
田中裕二:うん。
太田光:そうすると、「それを認めん」みたいな。
田中裕二:うん。
太田光:そういうことになっちゃう。だけど、静観しているっていうニュアンスで言ったことも…これは誰が悪いとか分からないよ。
田中裕二:うん。
太田光:新聞記者がそう書いたのかもしれないし。そういうふうに伝わっちゃって、そこからですよね、原子力爆弾が落ちたのは。
田中裕二:うん。
太田光:あそこまで行く前に、もしかしたら終わらせられたんじゃないかということもあるし。
田中裕二:そうだね。
太田光:そうすると、丸山なんとからのツイッターにしたってだよ、あれって結局、世界中に行っちゃうわけでしょ、あれって。
田中裕二:そうです。
太田光:だから、あんまりそれをね。トランプなんかもそうじゃない。なんだかんだ言うわけじゃない。それによって株価が上がったり下がったりね。中国をね、為替操作国って言ってるけれども、その割にトランプ自身がですよ、もう完全に口先介入というか、そういうことをやっちゃって。それを世界中がどうしようもなくて、傍観するしかないような状態になってて。
田中裕二:うん。
太田光:もしあの丸山さんのね、言葉を韓国なり、ロシアなりが、宣戦布告だって取っちゃったら、攻撃始まっちゃう可能性だってあるわけで。
田中裕二:うん。
太田光:だから、炎上商法もいいけども、それで注目を集めるのもいいけれども、そこの言葉のその先に、どんなことが起こるかっていうのは、もうちょっと想像する必要があるよね。