明石家さんまさんや千原ジュニアさんら、そうそうたる芸人さんたちでも「大スベリ」してしまう瞬間があるようです。そんな珠玉の「大スベリ」エピソードをまとめてみました。
明石家さんま、東京国際映画祭で大スベリ
明石家さんま:俺とタモリさんは、東京国際映画祭っていう世界的なイベントを1回で降ろされましてね。
道重さゆみ:え?何しちゃったんですか?(笑)
明石家さんま:ウケると思って、ハシャイじゃって(笑)
道重さゆみ:ふふ(笑)ハシャイじゃって?(笑)
明石家さんま:凄い新聞に叩かれてね。
道重さゆみ:え?
明石家さんま:『乱』っていう凄い超対策が作品賞を獲った時なんですけど。
道重さゆみ:はい。
明石家さんま:リハーサルで、「さぁ、最後の最優秀作品賞は…『社長漫遊記』です!」って昔のコメディ映画があるんですけど、その作品名を言って、大爆笑だったんで。
道重さゆみ:はい。
明石家さんま:タモリさんが「それ面白いよ、さんま。それでいこう」って(笑)本番になって、「さぁ、最優秀作品賞の発表です!」って。ドラムロール鳴って、「社長漫遊記です!」って言うたら、シーンとしちゃって(笑)
村上ショージ:タモリさんだけ笑ってた?(笑)
明石家さんま:タモリさんも、ああいうとき物凄い冷たくて(笑)「お前、何言ってんだよ。『乱』だろ?」って(笑)
道重さゆみ:裏切りみたい(笑)
明石家さんま、タモリと東京国際映画祭のMCを1回で降ろされたワケ「作品名をボケてスベる」
『ごっつええ感じ』でスベった千原ジュニア
千原ジュニア:俺な…『帰ってきた ごっつええ感じ』みたいな特番があったやん。ほんで、事故直後くらいやってん。
桂三度:歌のコーナーですか?
千原ジュニア:そう、そう。時代劇みたいなコントで…子連れ狼みたいなヤツで、俺、黒い眼帯して出て。歌のコーナー、板尾さんのヤツをみんなで観る、みたいな。それぞれ、みんなモデルがいるみたいな歌詞のね。
桂三度:うん。
千原ジュニア:俺は、吉川晃司みたいな、サングラスしてて。目、みせられへんから。
桂三度:うん。
千原ジュニア:ほんで、板尾さんの「シンガー板尾」をやるっていう感じでやって。終わりやと思ったら、ドッキリで。全員やらされる、みたいな感じで。手ぶらで。
桂三度:うん。
千原ジュニア:そういうの強いタイプと、でけへんタイプがあって。俺は、全然できひんわけ。ほんで俺、スベり過ぎて後頭部打つんじゃなくて、一周してデコ打つ、みたいな。
山本吉貴:はっはっはっ(笑)凄いラリアット食らった時みたいですね(笑)
千原ジュニア:うん。それで、終わりで松本さんのジャガーの助手席で、レインボーブリッジでパってフジテレビ見たら、マジで滲んでてん(笑)
桂三度:はっはっはっ(笑)へぇ。
千原ジュニア:フジテレビが滲んでてん。
桂三度:ふふ(笑)
千原ジュニア:それで、家に帰って。3日後、お風呂入ろうと思って背中見たら、背中にブッツブツ出来ててん。
桂三度:うん。
千原ジュニア:だから、ホンマにスベったら、「これ死ぬねんな」って思って。
桂三度:うん(笑)
千原ジュニア:ブツブツ出んねんって。
桂三度:大舞台でスベると、怖い(笑)…Jが滲む話、初めて聞いたな(笑)
山本吉貴:そこまでの(笑)
桂三度:たしか、オンエア無かったんちゃうかな。
千原ジュニア:そうそう。「名誉のためにオンエアしません」みたいな、ちゃんと笑いになるようにしてくれててん。「スベったんやろな」っていうのが分かる感じの。
千原ジュニア、『ごっつええ感じ』でスベり過ぎて松本人志の車で泣いていた「フジテレビが滲んでた」
ケンドーコバヤシ、台湾の番組でスベる
ケンドーコバヤシ:この間ね、僕、台湾行ってきたんですよ。
千原ジュニア:ほぉ。
ケンドーコバヤシ:台湾に、ロケで行くとかじゃなくて、台湾の番組にゲストで呼ばれたんですよ。
千原ジュニア:ほぉ。
ケンドーコバヤシ:その番組のトップ演出家みたいな人がいて。その人が、日本のお笑いを好き過ぎるんですよ。メガネ掛けて、恰幅の良い短髪の人なんですけど。僕が「おはようございます」って入っていったら、「あぁ!おぉ~!」みたいな。
千原ジュニア:うん(笑)
ケンドーコバヤシ:「写真、一枚、良いですか?」みたいな。通訳さんを通じて話をしたんですけどね。
千原ジュニア:うん。
ケンドーコバヤシ:台湾のバラエティにゲストで呼ばれて。マネージャーに訊いたら、「バラエティって聞いてます」と。
千原ジュニア:うん。
ケンドーコバヤシ:それで行ったら、台湾の最新のファッションとコスメを紹介する番組で(笑)そこに、この演出家の人が、あまりにも日本のお笑いを凄く好きでいてくれてて。
千原ジュニア:うん。
ケンドーコバヤシ:台湾のめちゃめちゃハンサムなイケメンの俳優さんと、台湾のディーバみたいな女性がゲストに呼び込まれて。
千原ジュニア:はい。
ケンドーコバヤシ:それで、「今日のファッションのこだわりは?」「今日はね、季節を先取りして薄着で来たんだけど、どうかな?」みたいな。ひな壇があって、大学生のオシャレに敏感な男女20人がいて。
千原ジュニア:うん(笑)
ケンドーコバヤシ:「さぁ、今日は特別編です。またまた日本のゲストがやってきました」って。前に、(田村)淳も呼ばれたみたいなんやけど。
千原ジュニア:台湾で番組もやってたみたいやな。
ケンドーコバヤシ:そうなんです。台湾で物凄い人気なんです。「ロンブーの淳さんにつづいて、日本のトップイケメン芸人がきてくれました!」って(笑)
千原ジュニア:トップイケメン芸人?
ケンドーコバヤシ:「トップイケメン芸人だと?」と思いながら(笑)ほんなら、出囃子がパリコレみたいな曲で(笑)しゃあない、気取って歩かなって思って(笑)
千原ジュニア:飲み込まれてもうたな(笑)
ケンドーコバヤシ:飲み込まれて(笑)ほんまに、皆さんにどうにかして観て欲しいんですけどね。台湾に友達がいる方とかで、録画頼んで観て欲しいんですけどね。
千原ジュニア:うん。
ケンドーコバヤシ:果敢に頑張ったんです。
千原ジュニア:おぉ。
ケンドーコバヤシ:ずっとボケたんですよ。ボケの要らない番組で。「今日のファッションのこだわりは?」って訊かれて、「今日はね、全部、母親に縫ってもらいました」って。
千原ジュニア:おぉ(笑)ちゃんと放り込んだ(笑)
ケンドーコバヤシ:放り込んだんですよ(笑)ほんなら、台湾の番組って、カメラの向こうに、キーボード奏者がいるんです。それで、なんかあったときに「♪ホワ~ンホワンホワン!ピローン」みたいなのが鳴るんですよ。
千原ジュニア:あぁそうか。ツッコミって文化がないから。
ケンドーコバヤシ:ツッコミ文化がないから。
千原ジュニア:それがツッコミなんやな。「ここが笑うところですよ」みたいな。
ケンドーコバヤシ:そうなんです。「今日は、母親に縫ってもらいました」「♪ホワ~ンホワンホワン!ピローン」…大学生シーンみたいな(笑)何人かと目があってね(笑)
千原ジュニア:うん(笑)
ケンドーコバヤシ:「とびきりファッションショー」みたいなコーナーがあって。日本から衣装を一式送ってもらってて。それに着替えてくれ、と。
千原ジュニア:うん。
ケンドーコバヤシ:台湾にイケメン俳優と、「ガチンコファッション勝負です」って。
千原ジュニア:うん。
ケンドーコバヤシ:僕は、よく履くチノパンとハット。それで、まず台湾の人が、ベースボールキャップを斜めにかぶって、イチローが履いてるようなピタピタのスパッツ。それに腰巻き巻いて。ピチピチのスーツ・ジャケット、グラサンで出てきて。「今日は、スポーティーを取り入れてみました」みたいな。たしかに、パリコレに出てるみたいなんですよ。
千原ジュニア:はい。
ケンドーコバヤシ:僕は普通な格好で出てくじゃないですか。それで、台湾で初めてパリコレに出た人、みたいな人が審査員でいて、「彼のこだわりはなんですか?」って訊かれて。
千原ジュニア:おぉ、きたよ(笑)
ケンドーコバヤシ:そこで頑張って。「今日のポイントはハットです。このハットを見て欲しいので、今から下、全部脱ぎます」って。
千原ジュニア:おぉ!
ケンドーコバヤシ:「♪ホワ~ンホワンホワン!ピローン」…シーンみたいな(笑)最後はいい加減、司会者の人も「この番組は、ファッションを勉強する番組なんですから、ちゃんとやってください」って言われて、「…えーっと…シャツのこの辺が気に入ってます」って(笑)でも、果敢に頑張りました。
千原ジュニア:でも、しゃあないよな。こっちは芸人として呼ばれてんねんから。ちょっと説明不足やなぁ。
ケンドーコバヤシ:お化粧品をみんなで試すコーナーもあって。僕、ほっぺた塗られたんですよ。「どうですか、ケンコバさん。いつもの化粧品とどうですか?」って言われて(笑)いつも化粧なんかしないから(笑)「いやぁ、いつも日本では、ヤギの血を塗ってるんですよねぇ」…「♪ホワ~ンホワンホワン!ピローン」シーンって(笑)
千原ジュニア:それに悪意あるんちゃう?(笑)
ケンドーコバヤシ:ジュニアさん、日本のバラエティ番組をめっちゃ観て、オファーかけてる人なんで、俺のカタキとってください(笑)
ケンドーコバヤシ、台湾のバラエティ番組でスベらされる「ツッコミ文化のない台湾」
バナナマン結成前の日村、3ヶ月スベり続ける
日村勇紀:俺、陸上部ってコンビで高校生だったから。
設楽統:あ、ラ・ママ?
日村勇紀:ラ・ママね。初めて出た時、「絶対、ウケる」と思って行ったから。
設楽統:うん。ウケたんじゃないの?最初。
日村勇紀:一発目は、ウケなかったんですね。
設楽統:ああ、本当?
日村勇紀:コーラスラインで、全くウケずに。
設楽統:友達の前とかでは、ウケてたの?
日村勇紀:ウケてたの。ネタ見せも通ったし、「ああ、やっぱ通るんだ、俺」って思って。
設楽統:「才能、あるじゃん」みたいな。
日村勇紀:「あるじゃん、イケるじゃん」って、本当に思って行ったら、全くウケずに。で、同級生も観に来てたから。
設楽統:うん。
日村勇紀:スベったんだよね。その時、「お笑いって、こんなに難しいんだ」ってなって。そっから、ちょっとずつ…3ヶ月でウケだしたのよ。
設楽統:うん。
日村勇紀:そしたら、そっから何かがわかったんだろうね。「こうやると笑う」みたいな、テクニックなのかネタなのか分からないけど。
設楽統:ああ。
日村勇紀:そういうのが分かりだすと、ウケだすよね。
設楽統:ああ。
日村勇紀:ちょっと、どう言っていいか分からないけど。
設楽統:うん。
日村勇紀:一回で「ウケない」とか思わない方がいいと思うけどなぁ。
バナナマン日村、高校生で経験した初舞台で「全くウケず、スベった」と告白「3ヶ月やってウケだした」
ブレイク前はスベり続けていたバイきんぐ
小峠英二:僕が棟梁で、西村が弟子っていう設定で。
土田晃之:うん。
小峠英二:で、釘を西村が飲み込んじゃって、通常であれば背中を叩いたりして吐き出させるじゃないですか。
土田晃之:うん。
小峠英二:僕らは西村を「お前、四つん這いになれ」って言って、四つん這いさせて、背中をかんなで削って。
土田晃之:はっはっはっ(笑)体を薄くしてくの?(笑)
小峠英二:薄くして行って、で、釘が見えたところで上から取り除くってコントをやったんです。
土田晃之:はい。
小峠英二:で、よく芸人さんが「ネタがスベって、空調の音が聞こえる」とか言うじゃないですか。
土田晃之:うん。
小峠英二:よくそんな形容するじゃないですか。そんなの最初から聞こえてて。
土田晃之:はっはっはっ(笑)
小峠英二:ネタ始まってからずーっと空調の音が聞こえてて、釘をとる流れになった時に、一番前にいたお客さんが、あまりにネタに耐えられなくって、トイレ行くかなんかで席立ったんですよね。
土田晃之:うん。
小峠英二:で、あまりにもシーンとしてるから、膝の関節が「パキッ」て鳴る音が鳴り響いたんです。
土田晃之:はっはっはっ(笑)
小峠英二:それぐらいスベったんです。
土田晃之:へぇ(笑)それ、何年目?(笑)
小峠英二:それがもうね、10年ぐらいで(笑)
土田晃之:最初はお客さんに寄り添ったネタ作ってると思うのよ。
小峠英二:うん。
土田晃之:それがさ、どんどんウケなくなってきて、好きなことをやろうが一番悪化してる時でしょ。
小峠英二:そうですね(笑)
土田晃之:客が見てても何のことだか分からないっていう。自分たちだけの感じになってて。
小峠英二:そう。とにかく誰もやってないことをやるのが正義だと思ってて。
バイきんぐ小峠、最もスベっていた時期は「空調の音どころか、観客の関節が鳴る音が鳴り響いた」と明かす