2021年2月22日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『伊集院光 深夜の馬鹿力』(毎週月 25:00-27:00)にて、お笑い芸人・伊集院光が、師匠・三遊亭円楽のラジオ収録を聞きながら、鞄持ち時代に初めて触れた「ラジオ番組」というものの存在に「いつかラジオやりたいな」と感動した過去を語っていた。
伊集院光:火曜日、この番組終わって、仮眠とって。昼間、朝っぱらからラジオをやって、ラジオ終わって、みたいになるんだけど。
そこで、ウチの師匠の円楽が番組の収録に来てますっていうんで。5分ぐらいの番組なんで、結構まとめて録るんですよ。まとめて録るんで、ウチの師匠は割と早いよね。あんまりNGとかもないし、サラサラッと喋って。
で、時間感覚が自分の中にすげぇあるから。時計とか見なくても、4分って言われたら4分だし、5分って言われたら5分だから。
それを何本か録って。300本かなんか録ってるんでしょ?ウチの師匠は録るから。まとめて3週間分とかなんか長い時は録ってる。で、ちょうど自分のラジオが終わった時に、聞きたいことがいくつかあったから。録ってるスタジオに行ったんだけど、まだ録ってるから。
その前を通ったりとか、録ってる途中で「すみません、聞きたいことがあるんですけど」っていうのも申し訳ないから。その気配をさせないように。今、密を避けるためにドアが開いてるんだけど、ドアの表のソファーで、師匠からは角度見えないところで座りながら、音だけ聞こえてくるのを聞いてるわけ。
そうするとね、楽ちゃんラジオ面白いんだよね(笑)色んなこと知ってるよ、あの人は。お便り読んじゃさ、自分のそのちょっとした雑学みたいなのを喋ってるんだけどさ、面白いんだよね。
あと噛まないね。こっちはなんかさ、全然ゲーム差縮まらないからさ。ちょっとは噛めよ、と。でも全然噛まないんだよね。
で、次々と収録進んでいくとさ、「次、どんな話だろ?」って聞きたくなってる俺とか。あと、「なるほど、そういう感じで息継ぎ済んだ」みたいな、ちょっとあんのよ、それなりに。
それがさぁ、こっち寝ないでやってるから、ちょっとうとうとトリップし始めて。自分が17歳の時に、ウチの師匠が『楽太郎のおいしい朝だよ』っていう番組を文化放送でやってて。その文化放送に、鞄持ちで行くわけ。それはもう朝の5時から、6時からとかの番組だから、超眠ぃわけ。
で、だから待ってると、本番中だけは師匠の目が届かねぇから、待ってるとうとうとできた、あの感じにオーバーラップしてくるわけ。
17歳の俺からすると、36歳とか38歳の三遊亭楽太郎がブースの中で喋ってて、その手前のところに、ちょっと厳し目のベテランの…まぁ、師匠にはそんな厳しく言わないけど、文化放送のディレクターさんがいて。
で、キュー振ってたりするのを、「なんかすげぇな、いつかラジオやりたいな」と思ったりとか。「これが、いわゆるマスメディアの仕事なんだ」っていう。盆踊りの余興とかにメインで仕事行ってる俺たちからすれば、「ああ、すげぇな」と思ってるわけ。