2024年6月12日放送のテレビ東京系列の番組『あちこちオードリー』にて、お笑いコンビ・マヂカルラブリーの野田クリスタルが、キングコング・西野亮廣やオリエンタルラジオ・中田敦彦ら「思想系芸人」のルートを避けているつもりがどんどん近づいていることにジレンマを感じていると語っていた。
野田クリスタル:分かんなくなってって。
若林正恭:うん。
野田クリスタル:「こうはなりたくない」っていう方向は、自分の中であるんですよ。
若林正恭:うん。
野田クリスタル:で、自分の中では、真逆とまでは行かないですけども、違う方向進んで行ったんです、俺が思うイヤな芸人。
若林正恭:うん。
野田クリスタル:でもね、分かんないんですよ。行きついてる先、同じなんじゃないかって。
春日俊彰:グルッと回って。
野田クリスタル:こう…
若林正恭:なるほど、ルートが違うだけで?(笑)登ってる山は一緒(笑)
野田クリスタル:ドーム型で、裏側に来てるだけなんじゃないかって。
若林正恭:なるほど、同じところに。
野田クリスタル:怪しくなって。今、こう近づいちゃってないかって。
若林正恭:なるほど。
野田クリスタル:このまま進んでいいのか、悪いのかが分かんなくなってる。
若林正恭:まず、「なるたくないなぁ」って思ってたのは、思想系の?
野田クリスタル:思想系。
若林正恭:思想系芸人。
野田クリスタル:思想系芸人が…思想系っていうのは、ひな壇に立たなくなった人たちみたいな。まず1個ルールあると思うですね。
吉村崇:なるほど。自身でやめます、と。
野田クリスタル:はい。自分の環境で戦えるから。
若林正恭:うん。
野田クリスタル:みたいなのもあって。思想がある故に、信者もいる。
若林正恭:うん。
野田クリスタル:で、前向き。なんか。
吉村崇:もう、二人ぐらいしかいないよ、歴史上に(笑)
若林正恭:そうだね(笑)
春日俊彰:で、海外行くとかね(笑)
野田クリスタル:で、僕の中のルールでは、「絶対にお笑いではないことはしない」っていうルールがあって。ゲームも絶対面白いものだし、笑いではないものは作らないし、ジムも芸人を使ったジムだし。
若林正恭:うん。
野田クリスタル:お笑いからは絶対離れません、と決めてるんです、何をやるにしても。
若林正恭:うん。
野田クリスタル:この先、こう進めば(思想系芸人から)絶対離れてくはずなんですけど、段々ジムも色々大きくなったりとか、ゲームも規模デカくなってきたりとか。
若林正恭:うん。
野田クリスタル:結果的に、このなんか食いつく先がお笑いの人たちじゃなくて、事業をお笑いに絡ましてくるから、「面白い奴現れた」みたいになってるんですよ。
春日俊彰:なるほど。
野田クリスタル:トレーニングジムもやっぱ、芸人から見るとちゃんとお笑いだと思うんですよ。でも、事業から見るとやっぱ新しくて面白いんだと思うんですよ。
春日俊彰:良いアイデア。
野田クリスタル:「良いアイデアだね、それ」ってなっちゃうから、そっちからの評価がちょっと上がっちゃうんですよ。
若林正恭:ああ。
野田クリスタル:そうすると呼ばれる仕事も、思想系になってくるわけですよ。
春日俊彰:なるへそ。お笑いがなくなってっちゃうんだ。
野田クリスタル:そうなんです。審査員も、僕にオファーくれるって凄いなぁ、嬉しいなぁってなって。
若林正恭:うん。
野田クリスタル:「ああ、受けます、受けます」って。審査員なんて立場をやらしてもらえるなんてってつもりでやってたら、「審査員をやりやがる奴」になってるから。
若林正恭:うん。
吉村崇:いや、こんなこと言うの…さっきさ、話してたじゃん、で、2人ぐらい出てきたじゃん、みんなの想像上。
野田クリスタル:はい。
吉村崇:で、審査員までやり出したら、その人たちを超えてるよ、今。アンタ、思想のトップにいるよ。
井口浩之:はっはっはっ(笑)
若林正恭:たしかに。
吉村崇:ねぇ。やってないから。思想のトップだよ。
野田クリスタル:いや、俺からすると、「断る方が思想じゃん」と思ってたんですよ。
若林正恭:ああ。
野田クリスタル:仕事ですし、そもそも。
若林正恭:うん。
野田クリスタル:「審査員断るなんて、思想中の思想だろそれ」って。
若林正恭:うん。
野田クリスタル:「僕なんか、なんでもやりますよ」っていうスタンスで生きてるだけなのに。
若林正恭:うん。
野田クリスタル:呼んでくれる仕事がそういうものが多くなってきたから、どんどん思想になっていって。
若林正恭:うん。
野田クリスタル:思想芸人になって、思想のトップですか。
吉村崇:ぶっちぎりの(笑)最先端(笑)
春日俊彰:振り返っても誰もいないよ(笑)