2023年12月1日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『問わず語りの神田伯山』(毎週金 21:30-22:00)にて、講談師の神田伯山が、M-1グランプリを毎年見るようになった「消極的な」理由を告白していた。
神田伯山:受動的なさ、なんかこうメディアとかさ色々あるじゃないですかですか。たとえば、映画見るとか。それも面白いんですよ、めっちゃ面白いんですけど。
でもやっぱ、自分が能動的に動いたものでなんかこう喜んでいただいたりとか、実感するとやっぱなんかこう単純に「あ、大人になったなぁ」っていうか。
っていうか、僕はね、古臭い人間なのかもしんないですけど、大人の人っていうのは仕事をしてなんぼだっていう。古いな、これ(笑)昭和の価値観(笑)
いや、だから別にニートの人とかをなんとかしてるわけじゃないし、働けない人もいるから、そういう人はもう働けないでしょうがないんですけど。なんとなく僕は、ちっちゃい頃からすり込みで、なんかこう大人っていうのは一生懸命働いてるものだ、みたいなさ。
まぁ、でもだからさ、大人になるとさ、当たり前のように見てたコンテンツとかもなんか見なくなっちゃうよね。で、俺さ、衝撃受けたのがさ、別にそんなお笑い特に好きってわけじゃないんだけど、M-1を気づいたら見てない時があったのよ。
まぁ、忙しかったってのもあるんですけど、仕事で。「あ、俺M-1見てねぇわ」っていう。で、なんかさ昔とかだったらさ、なんとなくもう第1回から見てたりするからさ、談志師匠が審査員とかやってたりしたじゃないですか。小朝師匠とか。
だから、なんかまぁ落語とかもそういうの関連あるから、見てたりもしたし、面白かったんですよ。で、もちろん今でも面白いし、ありとあらゆる人がさ、そこに熱量を持ってやってる、最高のコンテンツじゃない、スターが出るみたいな。
でも、年なんだね。これ、大人になったっていうよりも、多分なんか精神的にもう年なんだなと思ったのは、気づいたら見てないっていう。だから、キングオブコントとかも、気づいたら見てないみたいな。
あんなに多分面白いコンテンツないし、新しいスターが生で生まれるみたいなのも最高じゃないですか。でも、それなのになんか見なくなってるんですよ、気づいたら。で、見りゃ面白いんですよ、絶対。
で、俺はただ、よく今年もやるかわかんないけど、年末に大体、立川志らく師匠と特番で、なんかやるんですよ、『言いたい放題』ってMXかなんかで。その時に、志らく師匠が必ずM-1の話をするの。
消極的に志らく師匠と話をしなきゃいけないから見るっていう。多分、日本で一番、消極的なM-1の見方をしてんだよ(笑)ディスってるわけじゃなくて、なんか自分の範囲が狭まっちゃうのかな、悪い意味で。