2023年11月11日放送のテレビ東京の番組『伊集院光と佐久間宣行の勝手にテレ東批評』にて、お笑い芸人・伊集院光が、『家、ついて行ってイイですか？』取材ディレクターの「インタビュアーとしてのスキル」の高さを絶賛していた。
伊集院光：自分が若手の時に、どんどんテレビ局が予算の都合もあって、タレントがレポートに行かないで、ディレクターが直接聞く、みたいな。
佐久間宣行：はい、そういう番組。特にテレビ東京はね。
伊集院光：そういう番組が多くなって。その時に、凄くイヤだったの。俺たちの方が専門に鍛えられてるんだから、「もっと聞けるじゃん」って思ってたんだけど。
佐久間宣行：うん。
伊集院光：だけど最近の、そのテレ東のインタビュアーもかねてる、へたすりゃカメラマンもかねてるディレクターたちの力っていうか。
佐久間宣行：うん。
伊集院光：スキルがすげぇ上がってるっていうか。「待つ力」。
佐久間宣行：ああ、はいはい。
伊集院光：待つ力と、気になったところをもう一掘りだけする力、みたいなのがあって。タレントって、待ちくたびれて、自分が面白いことを言おうとしちゃうじゃん。
佐久間宣行：そうですね。手前で笑いにしちゃいますね。
伊集院光：しちゃうでしょ。あとやっぱり、全部喋り終わるまで待てなくて、こっち側からツッコんじゃったりするんだけど。(『家、ついて行ってイイですか？』に出演した)その人、コレクターの人で。
佐久間宣行：うん。
伊集院光：今の奥さんは、新しい奥さんなんだってことまでは分かる。
佐久間宣行：うん。
伊集院光：だけど、おそらくディレクターはいっぱい編集してあるけど。「何かあるな」っていうのが分かって。
佐久間宣行：うん。
伊集院光：かと言って、自分からここ、グイグイ行くところじゃないなっていうのも分かったと思う。そしたら、「前の奥さんとは死別だ」って話が入るの。
佐久間宣行：はい。
伊集院光：これも多分、徐々に徐々に、失礼がないように。「喋りたいと思ったら喋ってください」のギアで言ってくるんだけど。この奥様が、心を病んでしまって、自ら命を絶たれたってことを喋り出すの。
佐久間宣行：はい。
伊集院光：で、その後、さらに黙っていることで。なるべく黙っていることで、お嬢さんも同じ形で後を追っていくっていう話が入るわけ。これってね、なんていうのかな…あの待つ力以外では、聞き出せないし。
佐久間宣行：うん、うん。
伊集院光：でも、明らかにその人は誰かに喋りたかったってことを。
佐久間宣行：ディレクターも感じ取った。
伊集院光：だと思うの。想像でしかないけど。で、最終的には今の奥様が彼にどれだけ感謝してるか、とか。そういう話で、誰も傷つかないし、下世話な感じで掘り出した感じにもならないの。
佐久間宣行：うん。
伊集院光：これは自分たちタレントが手柄を立てたくてするインタビューでは絶対に行かないところで。
佐久間宣行：うん。
伊集院光：そうすると、他の番組でも、かなり深刻なこと。「なんでこんなことするんですか？」って番組で行くのは、かなりこの人たち、鍛えられてんだなぁっていう。
佐久間宣行：うん。
伊集院光：聞く、引き出す、そして違和感のあったところだけ待つ、みたいなことがすげぇできてると思って。
