2025年9月26日放送のニッポン放送系のラジオ番組『矢沢永吉のオールナイトニッポンGOLD』にて、テレビプロデューサーの佐久間宣行が、矢沢永吉の「オリジナルとコピー」論に共感していた。
矢沢永吉:やっぱりこう、全部正しいんですよ。全部正しいから、どういうものを自分の中に入れるか。
佐久間宣行:間違った音楽なんかないってことですね。
矢沢永吉:うん。で、自分のオリジナルに近づけていくか。オリジナルにするか。…言い切る、とか思い切る、とか。なんとか「切る」っていうのは、音楽やってる上で大事ですから。「俺はこう思う」みたいな。
佐久間宣行:なるほど。
矢沢永吉:「これが好きなんだ」みたいな。
佐久間宣行:だって膨大にあるんですもん。その中からあるものを、一回信じるしかないですよね。
矢沢永吉:うん。信じるしかない。で、食べて、食べてやってる内に、「俺はこう思う」っていうのができてくる、それがオリジナルですよ。
佐久間宣行:ああ。
矢沢永吉:「パクる」とか「真似をする」って言葉がありますよね。で、真似と言われたり、パクったと言われるほど侮辱がなくて、「冗談じゃねぇよ。そんなつもりなんかねぇよ」って。そんなことないのよ、みんな影響受けてんだから。
佐久間宣行:ああ。
矢沢永吉:ビートルズだって、やっぱりエルビスとか、チャックベリーとかね、全部影響受けてる。
佐久間宣行:はい。
矢沢永吉:受けて、そのうち自分たちのカラーってのがバッとできた時に、ビートルズになってるんですよ。
佐久間宣行:はい。
矢沢永吉:今度は、僕らみんなビートルズ聞いてるわけだ。でも、同じより絶対そこからフッと変わるんですよ。
佐久間宣行:同じ人がビートルズ聞いても、生まれてくるものが違うってことですね。
矢沢永吉:だから大いにもう、あっちも興味あるものはボンボン聞いて、その内ね、自分だったらどうしたいってことやった時に、それはいつの間にか自分のものになっていく。で、いかなければいけない。
佐久間宣行:なるほど。
矢沢永吉:と、思いません?
佐久間宣行:いやいや思います。僕も…僕がやってるのバラエティ分野なんですけど、お笑い分野なんですけど、全然関係ないと、本当にただホラーの映画とか、そういうところからインスピレーション受けて、きっかけになったりもするし。やっぱ自分の好奇心が、どう思ってられるかっていうか。
矢沢永吉:そうですよ、その通り。好奇心が、どう感じてんのか。
佐久間宣行:どう感じてるかっていうか。それがないと、その自分の作ってるものが、フレッシュじゃなくなっていきますよね。
矢沢永吉:うん、と思います。

